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zoom RSS 格好いい「おはま」と人間臭い「おはま」はどちらも素敵に「おはま」-『瞼の母』-

<<   作成日時 : 2011/07/09 16:15   >>

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この2か月の間に観た「おはま」。
この2か月の間に観た2人の「おはま」。
あ、『瞼の母』の、忠太郎の母、「おはま」ですよ。
同じ劇団のお芝居。なので、同じ構成のお芝居。忠太郎も同じ。(若き座長)
でも2人の違った「おはま」はどちらもきっと、めっちゃ、凄ぇ「おはま」。

演じたのは、どちらも50を越えた男の方です。

男が女形(の扮装、芝居)で、「おはま」です。

ひとりは、元座長。

あ、でも、もひとりも、元座長。

ひとりは、キザぁな、「ひゅぅ、かーっくいーぃ」、
もう、立ちでワル役なぞすると、カンペキかっくいすぎて、ワルすぎて、
ニヤけてしまうくらいかーっくいいお芝居をしはる、役者さん。
目線ひとつで、表情で、目力でグワッ、立ち止まって、振り返って、ギラッ。
誰しも皆が目がいってしまう、目がいきすぎることもある、ので、異様に目立つ。
そう、きっとそれくらいのオーラと華のある役者さんなのです。

もひとりは、キザぁ、でも、「ひゅぅ、かーっくぃーぃ」ではないけれど、
でも、「味がある」なんてカンタンなもんじゃない、
そんなしょうもない言葉なんかじゃ表現出来ない、
じっくり、じわぁり、染み込む格好いいお芝居をしはる、役者さん。
キメッ!な目線やオーラではなく、でも、なぜか、染みる、滲む、うわぁってなる。
それくらい、たぶん、底力とか深力(なにそれ?)とかある、人間臭ぁい、役者さんなのです。

どちらもが、同じ相手役(忠太郎)と向き合い、「おはま」を演りはった。

キザぁな立ちをしはる吉良常、あ、じゃなかった、「おはま」は、とても「格好いい」「おはま」に見えました。

画像


キリッ、としてはった。

ああ、ほんま、ほんまに、水熊の女将さんなんやなぁ。
立派な立派な料亭の女将さんなんやなぁ。
女ひとりで、世間からナメられないように(この言い方おかしい?笑)、
きりっと、背筋ぴしゃんとして、胸張って、お店、やってきはったんや。

うん、せやから…

せやから、忠太郎があんな姿で来ても、来ても、絶対に、気持ち譲らなかったんやろうな。

譲りたかった、母の気持ちでは譲りたかった、けど、譲れなかった、いや、譲らなかった。

そんなぴしゃっとした「おはま」は、

でも、母やから、

ぴしゃんと追い返した、けど、追っていって、

でも、早駕籠二丁でお登世と追ってったのに、

追って、探すのに、そこでギャグ入れてはった。

うわー!そこに?そこで?

でも、(そこで?!ってのが)可笑しくって、笑ってしまいました。笑

ぴしゃっと!きりっ!とばりっ!とした「おはま」だから、そのギャップ。

だから客席も(ワシも)めっちゃ笑ってて。ああ、さすが、大先生の格好いいおはまだなぁ、って、うふふ。

ああ、この「おはま」は、どちらかと言うと、母<女将なのですね。

で、だから、そこで、そうすることで、「母」を、その情を出しはったんかな、出そうとしはったのかなぁ。
(それは御本人にしか解らないことだから、これはワシの勝手な憶測です)

しかし、もひとりの「おはま」はね、

ずっと若い頃から、女形のお芝居を得意としてきはったらしい、

そんな母な「おはま」、とても「母」で「人間臭ぁい」「おはま」だったんです。

画像


もう、完全に「母>」、二個くらい「>」記号つくきそうなくらい。

もう、ぼろぼろぼろぼろ、漏れるようなの、こぼれるようだったの、「母」感が。

もう、忠太郎来たら、きりり、ぴしゃり、どころか、もう、泣きそうなんだもの。(ちょっと言い過ぎ? 深読み過ぎ?)

「女」なのよ。

(おじさんだけど。どちらもおじさんだけど)

きりり、ぴしゃん、と、お店やってきはったんやろうけどさ今までさ、けど、だから?それでも?「女」で「母」。

そんな女な「おはま」は、早駕籠乗ってった後、ギャグりませんでした。

早駕籠の中、何を考えていたのかは解りません。

解らないけれど、お登世と追ってきて、忠太郎を探す際、言うた言葉は、

「あの子、怒ってるのかねぇ」

ワシね、
ここ、笑うとこでもなんでもないのに、
ここで、うわぁってなって、うわぁってなったから、思わず、笑うとこちゃうのに笑ってしまいさえしてしまいました。

「あの子、怒ってるのかねぇ」

これ、どんな劇団でも、どんな『瞼の母』でも、皆、言うてはるんやろか。

それとも、この「おはま」だけ、この「おはま」だからかしら?

これ、気持ちが漏れて、「おはま」の、追い返したけど、気持ちが漏れて、漏れて、出た台詞なのかなぁ。

全然、格好いいとは間逆です。

人間臭いなぁ。

ええなぁ。

これは、
「おはま」を演じた、女形芝居の「俺」、
でも、「俺」やけど「アタシ」「母」の気持ちが漏れて、漏れて、出た台詞なのかなぁ、って、うふふ。

で…

観たのは先月ですが、

ワシ、

「あの子、怒ってるのかねぇ」

にグッと来て、

この台詞だから、

ああ、弱いなぁ、女だなぁ、ダメだなぁ、
女将じゃないじゃん、
いや、女将なんだけど、でも、母なんだなぁホンマに…が、笑うくらい、染みて、

「おはま」に関しては、この台詞ゆえ、(え?ここだけ?あ、いやいや、んなことない)、

この、よろよろっとした、「おはま」がどうにもこうにもアタマから離れません。

ちょうど「お蔦」を観たときのように、“降りて”“戻る”(※舞台からは降りてない)瞬間が、見えた気がしたからかな。

でも、あんなとこであんなギャグ入れる「おはま」もね、ワシ、好きなんです。

「楽屋が近いからアタシはこっちを探す」って!? ええ?! …ええなぁ。笑

芝居ってほんまに面白いなぁ。を、感じさせてくれる、お2人の「おはま」です。

芝居ってほんまに面白いなぁ。を、感じさせてくれる、お2人です。

でも、どちらも、全然違ったカラーを持ってはって、だから、それゆえ、ええなぁ、素敵やな。ええ関係なんやろなぁ。

…って、どちらも素敵に思うのは、ワシ、ちょっと気が、多いかなぁ。笑

こんな感想持ってナマイキな観方してたら、「怒ってるのかねぇ」。笑

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「怒ってるのかねぇ」って思うと、怖い。けど、大好きだから、書きました、おはま。笑
円蔵と忠治の次に、いや、同じくらい好きです、おはま。いや、紅あきら氏と見城たかし氏。

人間臭いおはまさん、は、昔やってはったという「花街の母」でも
「母やなぁ」って思わされる、それゆえ、めっちゃ好きな台詞がありますわ。わ、女形だなぁ。

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