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zoom RSS 父と子、役者と役者 -『壬生義士伝』-

<<   作成日時 : 2011/09/24 06:19   >>

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画像父と子ってのは、父と子だけれども、
でも役者としては、ずっと、永遠にライバル?
いや、最初は、父と子は師と弟子、なのだろう。
けれども、ある日、ひとつの芝居で、
長い長い年月からしたらその“一瞬”で、
父と子は、父と子だけれども、
役者として、ほんまのライバルになれる?!
そうしてそれから、さらに切磋琢磨して、
お互い、より、いい「役者」になってく、輝いてく…。
それって…父からしたら、
父と子として、でも役者として、
すごく、嬉しい瞬間なのではないか。
1本の芝居を通して観ていける客席のワシらはこれ、
めっちゃシアワセな瞬間に立ち合っているのではないか。

とある1本の芝居、その主役をその日昼の部と夜の部、役替わりでやります!

という企画…

あ、企画っつたらダメかな、

そんな日に出会いました。

お父ちゃんは、
普段座長である息子が演じているその芝居の主役を、自分のお誕生日公演の日、主演してやったとこ。

そして【先先月の劇場公演でも、主演してやった】とこ。

が、それを今月、昼の部はいつも通り息子(座長)が演じる。

が、夜の部は、俺(父)が演じる。

そんな「同じこの芝居、の主役を昼夜、役替わりで見せますよ!」という日に出会いました。

ワシは何も知らんと行き、開演前の客席でお客さんからそれを聞き、
観る前から(うん、観る前から。笑)わぁキャアアホみたいに喜びました。

で、2バージョン観て、うわぁっと、グゥッと来て、ひとり、勝手にジぃンとなりました。

昼は息子主演(座長。いつもバージョン)、 夜は父主演(元座長。芝居の鬼)。

わ、ひとつのお芝居をストーリーを追うという楽しみに囚われることなく2回楽しめる!

この役、このひとならどう演じる?この役、どっちが似合う?
この見せ場、このシーン、このひとはこう演じたけど、このひとはどう演じる?

ああ、このシーンはあっちの方が良かったけど、さすがこのシーンはこっちのがええな。

一日でそんな楽しみが出来る。

嬉しい、楽しい、キモい芝居マニアのワシにはもう、たまらん!

ああ、楽しいよ、もう、めちゃ楽しかったよ!

けどさ、そんだけじゃなかったんだ、楽しさは嬉しさは。

昼、特別狂言であるそれを座長(息子)、熱演。

…あ、この子、“憑いた”、“入った”(※あくまでワシが観てて思ったこと)。

元々、すごくニンに合うてる(ように見える)役。

わぁ、似合うなぁ、と、ワシ、初めて観たとき(座長になってすぐくらい)から思った役。

まだ結婚してはらへん、だから経験から滲む…とかではあらへんのにさ、

けど、その「まっすぐ」な人柄を持った隊士…

家族を想い、なんと思われようと妻と子のために生き、生き抜こうとする父な姿、

けれど、けど、父であると同時に新撰組に入団した隊士…

義のため、はずかしいことは出来ない、「士」として、生き、生き切りたいという士な姿、

そんな、いわば、ベタな言い方をすると「義理と人情」、いや、「ゲンジツと情」…

不器用なくらいに、まっすぐ、まっすぐまっすぐ生きて、散っていったひとりの男の姿は、

「まっすぐ」なように見える彼にとても似合う気がしてた役。

けれど、その日、その昼の部、
彼、似合うその役が、いつもに増して、めっちゃ、めちゃめちゃ“憑いた”、“入った”ようにワシには見えたのです。

ほなな、

ほな、お父ちゃん、歌のコーナーの際、トークで、「…負けた(笑)」って。

「これまでで一番良かったかも。夜の部、主役をやるのが嫌になってきました(笑)」って。

…うわぁ。

でも、夜の部、主演したお父ちゃんは、でもでも、さすが、「芝居の鬼」「会長先生」「父」。

あのシーンとか、あ、そこでそんなにリアルに演じる!
そんな台詞入れはる、ことで、余計に、うわ、気持ちが見える気がする!
うわ、うわ、もう、やはり、凄いな、格好いいな、このひとの芝居は凄いなぁ…と思わされるものでした。

こりゃまたただワシが感じたことでしかないけれど、その芝居からそう感じた気がした。

でもでも、さすが、ほんま、「芝居の鬼」「会長先生」は格好良かった!

…さすが、どちらの意味でも、ああ、「父」でした。

で。

その昼・夜のおなじお芝居、けれど主演を別キャスト、
別キャストは別キャストでも子と父、座長と元座長が…を観て、ワシ、「うわぁ」、グッときてしまったのです。

だって、

ワシらは、客席で、

もしかしたら、すごく、貴重な一日…一日という一瞬を見せてもろたのかもしれない、って思ったのだもの。

「…負けた(笑)」って言うて、夜、でも、格好ええ主演したお父ちゃん。

本心なのか、照れなのか、なんだか解らないけれど、
夜、「ボクはこっちの(主演じゃない)役の方が好きなんですけどね。ラクだから(笑)」
なぁーんて口上で笑ってた息子…座長。

同じ日の、同じお芝居。

ただ「企画」であり、お芝居として2バージョン観られて、とても楽しかった嬉しかった、

けどそれ以上に、

ワシらは、

今、この日、長い年月の中のこの1日という一瞬、

父と子が、元座長と座長が、師匠と弟子が、

1本の芝居を通して切磋琢磨してゆく、それをこの目で見せてもらえた…のではないか。

(大袈裟?!笑)

役者さんとして生きてきて、これからも生きていきはる、

その長い長い長い年月の中、その一日数時間は一瞬ではあるけれど、

でも、その、なんというか、貴重な、凄い、一瞬を見られたのではないか、立ち合えたのではないか。

父から子へ、

子を観て、父もまた役者として、

「もう座長は譲ったから」とか「もう歳やから」とか、もしか、思ってても、

でも、役者だもん、

「わ。アイツ(息子)に負けた!」 「俺も役者として、この役この芝居をこう演じる!」

ってな思いから(※たぶん)、その役を気合い気合いで演じる。

きっと、嬉しさと、ちょいと焦り?と悔しさと、でも嬉しさとで、演じる。

そして、子は子で、

これから、もう、羨ましいくらい、素敵なくらいに、

きらっきら光ってく、役者さんとして光ってく走ってく生きていく…

そうして、そのお芝居はよりええお芝居になってく、

子も、父も、役者さんとして(&人として←って、ナマイキ桃。すみません)より、まだまだ&もっともっと輝いてく…

ワシらは客席で、その「瞬間」を、この日このひとつの芝居で、観られたのではないか…。

そして、また、観られる、観てゆけるのではないか…。

…うわぁ。

そのお芝居は家族がテーマとなったもの、父であり士であり、なひとりの人間の生きざま。

だからね、

昼・夜観て、

ワシは、

その内容と、熱演する父・子の姿が、
親として、でも、一人の士として生き、死んでいった隊士の昼夜ダブルキャストが、
親として(子として)、でも、役者として生きてきて、これからも生きてゆくという
そんな2人の「親子」であり「役者同士」の姿と、ふと、かぶったような気がして、

キモいけど(笑)、思わず、ホロリ、と、なってしまいました。

ああ、家族って、その「血」って、役者って、
家族であり師弟であり、家族であり役者同士であり、
毎日毎日が舞台=生活=生きてゆくことであるって、
ややこしいな、ややこしくて、でも、ホンマ…めっちゃステキなことやないか、いや、ステキだ。

だって、こんなお芝居が、
いや、お芝居を通して、こんな「瞬間」があらわれる、ワシら客はそれをみられる、立ち合える。

…うわぁ。

有名な映画を元に作られた、大衆演劇版『壬生義士伝』

元々、芝居として、ものすごく好きな芝居でした。

4年前に観て、うわぁ、ここ、凄ぇ!って思った芝居のひとつでもありました。

(…それをまさか、まさか、4年後、こんな風にこうして観られるとは思いもよらずだ。笑)

でもね?

この芝居に関しては、やっぱ、ワシは、主演、子(座長)のが似合うと思うんだ、好きなんだよなぁー。

巧さ、とかではなく、ニンに合うてる(似合っている)と思うのだよなぁー。

…と、言うと、父は、芝居の鬼は、複雑でしょうか。笑

父としては嬉しい、でも、役者としてはフクザツでしょうか。
役者としてはフクザツ、でも、父としては嬉しい、でしょうか。

でもでも、きっと、嬉しいのだろうな。 と、思ったり、も、する。

…わかんないけどサ。

わはは。

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でもね?
この芝居に関しては、やっぱ、ワシは、主演、子(座長)のが似合うと思うんだ、好きなんだー…けど、
主演がかわると、脇の役も数人、入れ替わるのだ。

主演が父だと、ワシの好きなキーポイント小道具“ラストおにぎり”(なんじゃそりゃ)のシーンがね、
渡す役がベテラン役者さん(笑)んなって、味と情があるのだ。好きなのだ。(個人的趣味。笑)

だから、どっちも好きだ。どっち主演バージョンもエエとことワルイとことあって、どっちも、好きだ。

9月18日 紅劇団@紀の国ぶらくり劇場、紅あきら(父)氏、紅大介座長(子)。
写真は去年かな、関係なくて、すんません。笑

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
お芝居三つ分楽しんだ感じですね(^ ^)
一つはまさに今進行してる、リアルな人間ドラマで結末は誰にもわからなくて…
桃さんの追っかけてるものって大きいなぁ!(◎_◎;)
はんつー
2011/09/30 12:32
舞台のナカミにもソトミにもドラマがある。
演じられているドラマもあるし、
演じているひとたちのドラマも観られる。

そう思うと、大衆演劇のお芝居って、
凄ぇ面白い気がするんですよね。

ちょっと深読み過ぎかなぁ。笑
桃♪⇒はんつー様
2011/09/30 14:45
大きいけど、当たってると思いますよ

私はまだ目が肥えてないので、そういったにじみ出てくるものを見極める事はできないけど、なんとなく感じるし伝わってるからまた観に行きたくなると思うんです
はんつー
2011/10/02 13:29
あ、当たってますか。どうも。笑

すれた観方です。
私の観方です。

うまいこと伝わるよう精進致します。
桃♪⇒はんつー様
2011/10/02 17:28

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