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zoom RSS 酒と涙と歴史と鼻水のお吉 -『明烏お吉』(劇団喜楽)-

<<   作成日時 : 2012/02/10 00:58   >>

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オヤジたちが若き日にやっていた『明烏お吉』(唐人お吉)が、20歳の誕生日公演で演じられました。
20歳になったばかりの男の子が、叫び、泣き、全身全霊で、若い若いお吉を演じました。
それは「劇団喜楽」のお吉、いや、「劇団喜楽」に今、「ゲスト」しているコたち中心のお吉。
これからの、若いコたちの、お吉芝居。

今回のこの芝居は
「劇団喜楽」座長・旗丈司座長が、
元「劇団松」、現「劇団喜楽」ゲスト、松川小祐司くんの誕生日公演(2012.1.22)のために立てたそうです。

そんなこの芝居は
小祐司くんの父である、「劇団松」(※今は無い)座長・桂木祐司が若い頃から得意としていたそうです。

お父ちゃん・桂木祐司は当時の先輩座長である「藤川劇団」藤川智昭から教わってやりだしたそうです。

座長・藤川智昭が誰から教わったかはワシは解りません。

旗丈司座長は小祐司くんの祖父である松川友司郎の義理の弟だそうです(※昔の本より)。

松川友司郎から桂木祐司へと続いた劇団は今は無くなりました。

そんなこんなで小祐司くん(と弟である翔也くん)は、その後色々転々とし、今、旗丈司座長の劇団に居ます。

そんな「流れ」、「繋がり」…「縁」。

繋がり、手繰り寄せられ、引き寄せられて今、「お吉」はまたカタチになったのですね。

画像


それは、なんともまぁ、若い、もう、若い若いお吉とお吉芝居でした。

玉泉寺に先に御奉公に行くことに決まった幼馴染のお福ちゃん(大和歩夢くん)。
何度も何度も手ぇ振って「さようなら!さようなら!!」、何度も何度も「私たちずっと友達だよ!友達だよ!!」。

間もなく自身も奉公に上がれとの命が来たお吉ちゃん(小祐司くん)。
幕府の命にも、家族の頼みにも、鶴松の頼みにも、
「嫌だ、嫌だ嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ」って何度も言う、ってかごねるごねるごねる。

お吉ちゃんと鶴松くん(翔也くん)。
奉公に行く前も、何十年後にひょっこり再会した時も、んまぁ、しっかり抱き合う。
粋と言うよりも今風に、しっかりしっかり抱き合う、べたっと今風に抱き合う。

なんてもまぁ、素敵に若く、純で熱いお吉とお吉芝居なんだろうか。

客席はその若いお吉と、若さが飛んでくるお吉芝居に胸を打たれて泣いていました。

でも、胸打たれるお吉芝居に胸を打たれたのは客席ばかりでなかったみたい。

この芝居を立てる立てたとその月前半から予告をし、
芝居上では、お吉を奉公に上がらせるきっかけを作った幕府の役人
支配組頭・伊佐新次郎を演じる旗座長もまた、涙と鼻水をたらしてはりました。

カッコ悪かったのか照れていたのか、
芝居後口上でわざわざ「鼻水まで出ました。仕方が無いので呑みこみました」(←オヤジギャグ)

あの涙と鼻水は、役に入りきってのこと?

お吉ちゃんの人生を狂わせたことに対する伊佐の自責の念?

うん、ううん。

きっとそれもあるねやろう。

けれど、

あの涙と鼻水は、「若さ」というものに対しての羨ましさとか、さらにはもしかしたらちょっと妬ましさ?

これまでの歴史や悲しいけど嬉しい気持ち良さから来る、いわば「寂しさと恍惚の涙と鼻水」?

そんなのもあるかもしれないね。

若いコたちが今お吉を継ぎましたね。

若いコたちがお吉を通して、劇団と先人たちの流れと縁を継いだんですね。

泣いて昔が…返りはせんけど、昔は、今に、生きているんですね。

お吉は、今も、今を、幸せに、生きていますね。

そんな劇団喜楽の『明烏お吉』は、今の、若い、若い若いお吉。

“縁と流れと繋がり”のお吉、いや、“酒と涙と歴史と鼻水”のお吉。

報われるね!お吉さん!

報われるね!お爺ちゃん、お父ちゃん、藤川さん、旗さん、その向こうにいるだろう色んな先人たち!

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
私も行きました。小祐司君の持ち味である儚さ、せつなさが時に凄味を持って、私は不覚にも泣きました。でも私の好みは彼が演じた舞踊劇仕立ての「飢餓海峡」です!彼が時々見せる不敵な笑みとせつなさが堪らなかったです。
化け猫
2012/02/20 17:29
ハンドルネームにちょっと驚いてしまいました(笑)

行かれたのですね、
そして小祐司くんのファンでいらっしゃるのですね。
そんな方にこうしてコメントをいただけて、とても嬉しいです。
ありがとうございます。

儚さ、切なさ…
あれだけ若い年齢、しかも20歳という節目の歳でのお吉。
それゆえの魅力、胸打つ感動ってあったと思います。
若く、そして、彼だからこそのお吉の魅力だったのでしょうね。

私はこの日初めて小祐司くんを観たのですが、
お好きでいらっしゃる方には私なんぞに増して
このお芝居の魅力が伝わったのだろうと思います。

飢餓海峡!踊ってるんですね!
飢餓海峡…は、個人的にちょっと、
いや、たっぷりと思い入れのある舞踊です。

好みだとおっしゃる小祐司くんの飢餓海峡もぜひ観てみたいです。
いつか観られたらいいなぁ。それまで想像しておきますネ。
桃♪⇒化け猫様
2012/02/21 21:53

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