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zoom RSS 炎 -お七(伊達娘恋緋鹿子)-

<<   作成日時 : 2012/02/28 19:01   >>

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「八百屋お七」は、
火事の日ぃに会ったあの人にもっぺん会いたくて、
自分で火事を起こして、火刑になります。
文楽・歌舞伎の『櫓のお七(伊達娘恋緋鹿子)』では、
お七は、好きな人を救いたくて、火の見櫓の半鐘を叩いて、火刑になります。
そんなお七は、「若さ」ゆえ、ただただ「突っ走った」?
いや、たぶん、「そうであってそうでない」。
お七は、たぶん、めちゃめちゃ、苦しみ、悩んだんやないやろか。
お七は、放火、または、半鐘を打ったら自分がどうなるか、解ってヤったんやないやろか。

もう若くはない、決して体も万全ではない役者が、渾身の人形振りで踊る姿を観て、そう思わされました。

足、腰、膝、もう、ぼろぼろ。けれど、渾身全霊、「最後のお七」。

それは、
若き日に、
西の地(四国?関西?)で、
日舞の先生についてちゃんと習って踊るようになったというお七。

それを、
この日、
朝日劇場「最後の座長公演」で、
「これを最後に息子に継がせる」と渾身の人形振りで踊る「最後のお七」。

お七は、人形振りやけど、人形やない、人間や。血の通った、人間や。

たぶん、めちゃめちゃ、苦しみ、悩んでるんや、悩んだんや。

だから…その姿は、若くないけれど、本当に、「本当の」お七に見えました。

かつて…
同じように若き日に、
関東の地で、
こちらも日舞の先生についてちゃんと習って踊るようになったというお七が居たそうです。

それは、
かつてその日、
篠原演芸場(正確に言うと最初は川崎大島劇場)で、
「座長襲名披露」の際、こちらもまた、きっと渾身の思いで踊ったのであろう「最初のお七」。

こちらはもうお七はやらない、やれない。
けど、こちらもまだ舞台で生きてる、生きなければならない。

たぶん、めちゃめちゃ、苦しみ、悩んでるんや、悩んだんや。

戻りたい、戻れない。

苦しい。

櫓の上に上がったとき、お七は、もう身も心もぼろぼろやったんやないやろか。

でも、ぼろぼろでも、ぼろぼろのお七は、もしかしたら、火刑になって、本望だったんやないやろか。

だって、その瞬間、想いは成就する。

画像


「お七」に、過剰な思い入れのあるワシもまた「お七」です。

あなたもお七、私もお七。

お七は、愚かで、綺麗で、ほんまにアホですね、ほんまのアホですね。

でも、だから、ほんまに愛しい奴ですね。

ねぇ、お七?

そんなことを、思うワシもお七です。

会いたいよ。

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沢村千代丸総座長最後の朝日劇場(後日別記)、26日夜の『櫓のお七』。
役者がみえるのではない、芸が、「お七」がみえました。

で、速水御舟の絵、「炎舞」を思いだす。炎舞、金閣寺、三島由紀夫、水上勉、飢餓海峡。夜桜お七。好色五人女。(なんの連想ゲームだ)

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コメント(6件)

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桃さんのコメントに涙でました。
私もほんとにお七が櫓の上にいるように思えましたもの。
いい舞台を魅せてもらいました。
くらら
2012/02/28 21:57
桃さん、観てくださったのですね。渾身の千代丸!首にプレート入ってのお七。ファンにとっては格別のお七。前回朝日千代丸全盛時代の9年前のお七を
知っている者にとってはその後、首をいため、手術する前までの千代丸を思うと感慨ひとしおで涙でした。次は三代目千代丸誕生の為に鬼親となる二代目千代丸
頑張るとおもいます。信じてます抱
なむ
2012/02/29 01:23
勿体ないお言葉です。

お七、でしたね。
というか、これ、いい意味にとられるかわからないのだけれど、
役者さんを観ているのではなく、
「お七」が見えたというか、
人形振りを観ていて「ああ、お七はこんなにも悩んでいたんだな」と
「お七」を思わされたのです。

(役者さんからしたら「俺!」が見えた方が嬉しいかもしれませんが)

だから、観終わってから、自分のこと、
自分が観てみたかったけれどもう叶わない人のお七とかについても考え、
こんな記事を書きました。

いい舞台を魅せてもらいました。
行って、観て、良かったです。
桃♪⇒くらら様
2012/02/29 01:30
はい、ショーだけ駆けつけました。
なんだか、観なあかん気がしたのです(笑)

貴重なエピソードをきかせていただき、ありがとうございます。
9年前なのですね。観ておられたのですね。とても、羨ましい。

あんなに渾身の千代丸さん最後のお七。
もっとストレートに書くべきだったのでしょうが、
ここにもチラと書いたとおり、私、どうしても観たいお七が居たのです。
30年前?29年前の、東で演じられたという、「最初のお七」…。
だから、「自分のこと」として、こんな記事を書きました。

なのに、ファンの方に、
こうして、本当に嬉しいコメントをいただき、
嬉しいやら、申し訳ないやら、なんというか…でも、本当に嬉しいです。

いろんなことを考えさせられる、すごい舞台でした。凄艶でした。
たぶん、私がこれから先観ていく中でもこれが最強のお七だと思います。

三代目、にぜひ、ぜひぜひ、いや、是非とも、超えてもらいたいですね。
その際は、また、駆け付けたいです。
桃♪⇒なむ様
2012/02/29 01:38
お褒め頂き有り難うございます
役者も色んな人いまして、
自分を変えずにその役を演じる人、
まったく自分を殺して役になりきる人!
どちらかというと僕はあとの方
なりきるタイプなのでお七が見えたといって頂けるなら役者冥利につきますm(__)m
有り難うございました
沢村千代丸
2012/02/29 07:05
勿体ないお言葉有難うございます。
いい舞台を魅せていただいただけでなく、
こんな場で、最後に、こんな“プレゼント”(?!)まで…
勿体ないです。

生意気かもしれませんが、
私は「役者さん」が好きなのではなく、「舞台」が好きです。
「舞台」が、「そのお話(お芝居・踊り・物語)の主人公」が、
「芸」が好きです。

あの日、あの舞台では、「お七」に会えました。会えた気がしました。
だから、お七の気持ちに触れたような気がして、
気付かされたこと、いっぱい、ありました。

本当に、お疲れさまでした。
いや、まだ、まだまだ、終わったけれど終わりではないですよね。
また、折に触れて、観に参りたいと思います。

教えていただき、勉強させていただきました。
大衆演劇が嫌いになりかけていたところ、
やっぱり嫌いじゃない、やっぱり面白い、と思わされました。

本当に、ありがとうございました。
桃♪⇒沢村千代丸総座長
2012/03/01 01:54

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