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zoom RSS 俺 -紅あきら(同魂会・会長)-

<<   作成日時 : 2012/04/25 23:03   >>

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「紅あきら」(同魂会 会長)の芝居は、ホンマ、面白い。
好きとか嫌いとか関係なく、いや、好き嫌いが分かれるくらい面白い。
それは俺の「型」からリアルな“素”が滲む芝居。
生臭いほど「格好」いい、自分に正直な「俺!」の芝居…。

大衆演劇の芝居(のストーリー)には、
「我」より「他」、「私」より「世間体」や「他人」…を大事にすることが
「常識」「格好いい」「そうあるべき」という日本の美徳が描かれます。

例えば『飛車角(人生劇場)』。
ヤクザとして務めを終え、愛しい女に会いたくて帰ってきたら女は弟分と出来ていた。
けれど自分の想い(我)はグッと抑えて、2人の幸せのために身を引き、敵を討ちにゆく。
そこに追ってくる女…に情をかけることは許されない。格好がつかない。
「我」を通さず、引き、一人、想いを抑えて歩いていく…そうあることが「美」であり、芝居の「絵」。

会長は、舞台上でこの「男」たる「道」を、ンまぁンもぉ格好良く「カタチ」で見せ、魅せます。

「ヤマ上げ」(大衆演劇で見られるあの独特の台詞回し)? しない!
感情を発散させるのではなく、心の内に押し込め滲ませ、表情で動きで見せる!

せやから、舞台上には
「男の道」を貫き通す人物がリアルに浮かび上がる。「男、かくあるべき」がよりリアルに見せられる。

けど…例えば惚れた女が居ても「男の道」の方をとって身を引く。
それって、ひたすら・完璧・格好いいけれど、しょーみ、引きたくないのが(も)「本音」じゃない?

「ちっくしょ、ええ女やったなぁ。ちくしょう、アイツ俺の女とりやがって」
なぁーんて、みみっちく、ちっちゃく、カッコ悪く思うのが(も)人間じゃない?

だから格好が良すぎるのです、会長のリアルさは、その芝居は。
リアルだけど、リアルすぎて逆に全然リアルじゃないのです。

あれは、舞台上で夢を見、夢見せられる像。
男として「かくありたい」と思わす理想の男像、女(客)からすると惚れる(人の多い)「THE 男!」像。

「かくあるべき」、完璧な、嬉しいくらいの、男像・虚像。

そんな会長の芝居姿は、
ヤマを上げて「型」で演じる他の大衆演劇役者さんよりもよりナルシズムを感じさせます。

古き伝統やかくあることが常識・当然とされることの多い大衆演劇世界で、
芝居において「男」の格好良さを追求し、「型」になるほど「格好」をつけきってきて…。
それをスイッチオン&マイワールドに入り込んで魅せ続けてきて…。

古き良き日本の美徳の中、それを大事やとしつつも「でも私らしく」…。

もはや己の「型」、ジャンル「俺!」。
目指す男の格好良さや理想像とは逆に超「我」な、笑っちゃうほど、己に正直な「俺!」の道。
格好良すぎて、格好良すぎるからこそ人間臭い「俺!」の姿。

『戻り橋』の最後、
ひとりサスを浴びながらモノローグなあのシーン!(こんなん他の劇団ではない)、
芝居上では超「我」を押し殺す切ない主人公やねんけど、
それを演じ、カタチにしてる会長は、んもう、超「俺!」です。

『喧嘩屋五郎兵衛』で珍しく主役の五郎兵衛を演じたとき、
「朝比奈姐ちゃん、姐ちゃんも俺にかまわず、いい恋しな。俺も新しい人生を送ろうと!」
みたいな台詞を言うて、花道を、格好よく歩いて行ったラストシーン!超「俺!」に見えました。

『ひしゃかく』のラストシーン、
おとよを抱き起こそうとする飛車角に対して、格好良くキマりすぎてる声で言う
「そいつは違うなぁ!」(吉良常)…まるでテレビドラマ『臨場』の内野聖陽!いや、超「俺!」でした。

「俺!俺!」であることは必ずしも美徳ではありません、だから好き嫌いは分かれると思います。

でも貫き通してきたそれは、もはや好き嫌いどうこうではなく、素晴らしき「型」…。

そんな「格好良すぎる」会長の芝居は、
大衆演劇という世界においてかなり異端で、それゆえ、すごく面白いとワシは思うのです。

だって「個性」の時代である現代に生きる我々には、時に痛快なくらいだもの。

…業が深いくらい、あの、「俺!」な芝居は。

「格好」いいって、才能ですね。

画像


びば、自分に正直!

万歳、「俺」! 

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ワシ、 “アイカワ” (と、それに影響を受けているっぽい役者さん達)を観ると、
会長(“紅さん”または“紅大センセイ”)のただならぬ影響力について考えるんだよなぁ。

ちなみにそんなワシが大衆演劇の芝居の中で一番好きな芝居は、そんな紅さんとこの、忠治と円蔵の芝居です。
何かにつけ思い出す、いろんな意味で大好きな、影響を受けた芝居です。

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