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zoom RSS 糸 -『上州土産百両首』@大衆演劇-

<<   作成日時 : 2012/06/16 20:31   >>

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縦の糸は牙次郎、横の糸は佐次郎。
縦の糸は椿、横の糸はあきら。
いや、そうじゃなく、
そうやけど、そうじゃなく、
縦の糸は「昔」で、横の糸は「今」。
縦の糸は「舞台」で、横の糸は「客席」なんだね。
そう思わされ、笑って泣ける、大衆演劇の『上州土産百両首』に出会いました。

今や結婚式でもお馴染みの名曲、中島みゆきの『糸』。
サビのキメ台詞【縦の糸はあなた、横の糸は私】に心持っていかれる人は多いはず。

先日観た大衆演劇版『上州土産百両首』
(劇団大川+同魂会 紅あきら会長ゲスト)で突然流れたのが、『糸』でした。

松竹新喜劇で(歌舞伎でも)お馴染みの芝居、『上州土産百両首』。
主人公・牙次郎(アホ系)と、幼馴染・佐次郎(二枚目系、元は正太郎)の
「10年後(だっけ?)真人間になって再会しよう」というヤクソク
がきっかけとなるこの芝居は大衆演劇でも、あちこちの劇団でよく演じられます。

うん、いかにもというか、うん、いかにもだよね。

(ワシはいっとき観すぎて「もう上州土産は嫌です病」でした。笑)

約束をして分かれたあと、
アホはアホやけどアホなりに岡っ引きの手下になり、
二枚目はなんやかやで板前、しかも花板(トップ板前)になります。

でも、そんな二枚目の下に昔のワルい兄貴分が現れ、
嗚呼、二枚目は、揉み合う内に兄貴分を包丁で刺してしまった!

先日観たの『上州土産〜』で、ここで、カットインして、『糸』!
中島みゆきやなく、ミスチルの桜井和寿のカバーバージョン(Bank Band)!

【なぜ巡り合うのかを私たちは何も知らない】

そこで切々と静かに台詞を語るのです、佐次郎が。
切々と、入り込んで入り込んで、静かに静かに、「俺たちは…幸せの星を逃してしまった…!」

客席(主に前の方の席)、びゃーっと泣いてました。
ワシ、ひゃーって鳥肌立って、笑いながら同時に両手で口を覆って涙してました。

客席は(たぶん)佐次郎が可哀想だったり、
その運命が可哀想で、感情移入とか色々して、泣いていたのでしょうか。

でもヒネクレているというか、芝居観すぎてスレてるカワイソーなワシ、
いや、ほんまに芝居が人が面白くて愛してもうてしゃあないワシは、
そのセンスが、空間が、その人がその人々が愛しくて、素敵過ぎて、笑い泣きしました。

むかーしから伝わるこの芝居、
てかたぶん喜劇から拝借してきたこの芝居に、『糸』。
このセンス、その芝居(その劇団と役者の演技)とのマッチング。

そして、せやからこそ、それを受けて号泣する客席。

このなんちゅうか、超「私の世界」。陶酔とエンタメのギリギリ、ギリギリ感。

それくらい「ハレ」になるその一瞬の瞬間、「ケ」やのに「ハレ」る、この瞬間。

ああ、たまらない。泣き笑い。

最後のシーンでは、また『糸』がかかりました。

会長は、弟であり兄弟劇団の座長である椿座長=牙次郎に、
あのかっこよすぎるナルシス演技と声で、
「おまえはミジンコみたいなヤツだが…」と言いながら(み、ミジンコ?!)、
「生まれ変わったら、星に生まれ変わりたいなぁ」と華麗にキメていました。

客席は泣いていました。ワシはもう一度鳥肌立てながら、笑い泣きしました。

なんて格好「よすぎる」んだろう。
なんて陶酔で、なのにめっちゃエンタメなんだろう。

縦の糸は牙次郎、横の糸は佐次郎。縦の糸は椿、横の糸はあきら。
いや、縦の糸は役者、横の糸は客。縦の糸は舞台、縦の糸は客席。

【なぜ巡り合うのかを私たちは何も知らない】

でも、それを、そんな空間を、そんな舞台ってヤツをきっと、「幸せと呼びます」。
逢うべき糸に出逢えることを、人は幸せと呼びます。

それがきっと大衆演劇の舞台、いや、大衆演劇、「人間」。
ワシはそう、笑いながら泣きながら、思います。


http://youtu.be/FK696A0RVYc


藤山寛美/松竹新喜劇: 上州土産百両首

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6月10日(日)、朝日劇場、劇団大川 夜の部にて。

ワシはこういう「笑えて泣ける」「舞台のナカミもだけれど、
舞台と客席まるっとふくめた」大衆演劇が面白くて、ウザがりながらも、足を運ぶのだろうな(笑)

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コメント(4件)

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わー…うわー(苦笑)

あきらさんの手にかかると、あの
『上州土産百両首』がそうなるのねー。すごいや。

そして『糸』!
男の友情も…そうよね、『糸』よね。うんうん。

なんだ、興奮しすぎて文章がまとまんないけど
その『上州土産百両首』はアタシ、すごく衝撃受けると思う。

あー、幸せの星を逃してしまった! 名言!
ジェシカ
2012/06/17 13:02
懐かしかったです。

だって、
私がこの一門、
てか、紅会長の「センス」に度肝を抜かれたのは、
ベタな旅人ものの芝居で平井堅使ってた@
朝日劇場の2座合同公演(6年前)なんですワ。

あの「初体験」の衝撃ったら(笑)

そしてこの日、紅さんとその劇団から、
思うところあってちょっと離れて、
でも、戻ってきたら…『糸』。

大笑いしながら泣きましたよ。

舞台観ながら、客観ながら。

某劇団では、
この影響を受けて(たぶんせやと思う)、
同じ『上州土産百両首』のBGMに
『上を向いて歩こう』を使っているそうですね。

それも!どうよ!素敵だ!(笑泣)

理解してもらえないどころか、
笑うから誤解されそうだけれど、
私は、大衆演劇の、そういうところが、大好きなんです。
桃♪⇒ジェシカ様
2012/06/18 04:30
さすが会長。

巡り合えた、出逢えた事が幸せなんですねー
泣いてもいいですか( ; _ ; )
はんつー
2012/06/19 14:22
ダメです(笑)

これは是非劇場で観はって、
ほんで泣いて下さい(笑)

笑いながら。

舞台って一期一会。
同じ舞台って一回しかない。
例え毎月1回は同じ芝居がかかる
大衆演劇の舞台でも、一回。

それと同じように
出会った役者さんや
その日同じ劇場内で同じ舞台を共有したお客さんとも
「出逢えた事が幸せ」なのかもしれませんね。

(すみません、私も会長みたいにカッコツケたこと言うてみました。
でも私には似合いません。泣笑)
桃♪⇒はんつー様
2012/06/19 15:22

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