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zoom RSS 陽炎 -舞踊×曲の力を『戻り橋暮色』から-

<<   作成日時 : 2012/06/11 13:43   >>

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大月みやこの歌う『戻り橋暮色』は、
大衆演劇の舞踊ショーでの、いわば「テッパン」曲のひとつです。
巷では、でも、そんなに有名ではない、この歌。
なのに、なぜこんなにも使われるのだろう流行るのだろう?!

物ごころついた時からの芝居好き、歌好き。
でも、歌でも、特に、「言葉」(歌詞)というに異様なコダワリを持って聴いてきたワシ。

そんなワシはこれまで、
歌の中の「物語世界」、と、それを「踊り」によって具現化する役者、
そしてそれを受け取る客にとても興味を持ってきました。

そんなワシが「足と目とアタマ」で稼いできた成果を、
ありがたいことに、呆れるのではなく面白がって下さったのが、とある大学の教授さん。

で、先日、
とある研究のお手伝いとして、
学生さんたちを前に「歌と大衆性」的なことをべらべらと喋って来たのですが、
そこで出た(正確に言うとネタ多すぎて喋りきれなかった)1曲が、

大月みやこの『戻り橋暮色』です。



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能面顔の大月みやこがまるで幽霊のようなビブラアト(ここが好き)を効かせ、
切々と歌う、いや語る、儚げで弱く、でも芯は逞しい、「にほんのおんな」のおはなし。

冒頭、川の流れる音と共に静かな台詞から始まるこの歌は、なんともまぁ、【芝居っぽい】。

舞台は、あの戦争中、とあるところにあった「戻り橋」と呼ばれた橋。
ヒロインは、子連れの女、情の深い、男運の悪い女。…嗚呼もう、これだけで「芝居」。

でもこれは芝居ではなく、「歌」、メロディとことばから成る「歌」!

だからこそ、役者はより(台詞や段取りがない分)【自分ひとりで舞台上に物語を作れる】。
そして観客は【(個々の勝手な)想いを重ねる】。

そうして、芝居よりも芝居以上に(?!)「物語」は出来あがり、
舞台と客席はこの一曲を通じて、思いを寄せ合う、通わせ合える…。

【うちのおとうちゃんどこに居たはるのん?】 の台詞に
客席のマザーやシングルマザー、いや、母性本能をどこか持つ女性客は、ほろり、ぐらり。

【一人前に愛されるほど綺麗な女じゃないけれど】の歌詞に
あまり綺麗な女じゃない女が多い(?!)客席、ほろり、ゆらり。

【ヤクザなひとと皆が恐れ】〜【それは心の古い傷】の歌詞に、
たぶん、「私」…舞台上も、客席も、も自分を重ねる…?!

そしてサビ後、「泣いてます、泣いてます」(アイカワ!←例)「戻り〜橋〜」。
客からのハンチョ(掛け声)が入ることで、曲・踊り手・見物が【一緒に】なれる。

そうして【歌物語世界の主人公と役者】が、そして【役者と観客】が、【一緒になれる】。

そうして、戻り橋は今日も舞台で暮れてゆく、暮れてゆく…。

陽炎のごとき「和」の雰囲気と歌物語世界にリンクして滲む【寂しさ】=【ナルシズム】を漂わせながら…。

なんて魔力、いや、魅力なのでしょう。
なんてよく出来ている歌なのでしょう。

そして…それをなんてうまく「使って」いるのでしょう。

そう考えると、この曲、幽玄なる『戻り橋暮色』は、
極論、いわば、『お梶』でもあり『酒供養』でもあるのかもしれないね。

…ゾクリ!

歌って怖いね、面白いね。舞踊って怖いね、面白いね。

だから、大衆演劇の舞踊ショーは面白く、毒々しいくらい甘美な魔力と魅力があるのだね。

まるで、「この橋、渡るべからず」?!

…かもね!

※omake

ってな講義をしていたら、全く別のご縁で、こんなコンサートの開催も知りました。すごい偶然&縁だ…。

画像


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歌の「ことば」と「メロディ」の組み合わせ、大事さ。
これ学んだのは、若い頃の“右近センセ”(新感線)のレッスンのたまもの…(笑)

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大月みやこの≪魔性≫- 大衆演劇の舞踊ショーから-
芝居風アルバム『橋ものがたり』に収録された 『戻り橋暮色』『くらやみ橋』、『かわせみ』。 早坂暁の『夢千代日記』をモチーフに作られた『夢日記』。 大衆演劇舞踊ショーにおいて、 もうド・“テッパン”とされる 「大月みやこ」の歌の魅力を探りましょうか。 ...続きを見る
桃花舞台
2012/07/01 23:20

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
桃様 大変ご無沙汰しています。
いろいろありまして、大衆演劇もご無沙汰です。
私もコンサートご案内頂きました。
今年こそ、桃様にお会いできますように…。
ぱぐ
2012/06/12 11:28
ぱぐ様!
お元気でしたか。
覚えていただいており、
またコメントをいただけて、嬉しく思います。

私もいろいろありまして、
ここ半年間ほど、大衆演劇、
ペースダウン&遠ざかろうかとしておりました。

今年こそ、こちらこそ、お会い出来ますように。
会えますよ!きっと!いや、絶対に!
桃♪⇒ぱぐ様
2012/06/12 16:27

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