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zoom RSS 女形・切なさという≪プロの技≫ -『くらやみ橋から』-

<<   作成日時 : 2012/08/20 15:35   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 2 / コメント 2

画像『くらやみ橋から』(大月みやこ)の
最後のサビ、最後のキメどころで
後ろを向いたその人は
振り返ってため息をひとつついて前に進み、
切ない顔とポーズを決めた。
キメる前にため息をひとつついた。
うわぁ…「あ・ざ・とーい!」

好きな曲です。
暗い曲です。
悲しい曲です。

ゆえに…自己陶酔しやすい曲です。

踊る方も、
観る方も。

むろん、ワシも。(ひー。)

観たい曲でした。
誰で観ても満足しない曲でした。
この人じゃないとと思っていた曲でした。

やっと観られたと思ったら、その女形は、振り返る時、ため息をひとつ、色っぽく。

そう来たか!

≪生きてみたってしょうがない、死んでみたってしょうがない≫
≪夢を捨てれば軽くなる、明日捨てれば軽くなる≫

大月みやこの儚げ、幸薄い系の曲にのせて、
切ない世界観を表現しながらも、それを「技」でもって魅せる。

ああ、そうだ。そう云えばこの人は、『残菊物語』のお徳を踊ったときも、こうだった。

切なく切々と菊之助へ想いを寄せる…のはずが、
最後、島津亜矢のあのこってりした台詞「音羽屋〜」って台詞で、
こちらを向いて手を伸ばし、笑みを見せはったのだ。

思えば、あれが、面白がるきっかけとなった女形でした。
ワシはその物語世界と魅せ方、プロの技(テク)を持つその人に興味を持ったのでした。

マ・ネ・カ・レ・ター。

若い頃の師匠は、名女形と言われる若葉しげる(若葉劇団・総帥)さん。

若葉さんは、
ワシが初めて観たとき(2年前)お芝居で娘役して、お客さんに背中を向けてオイオイと泣いていた。

後ろを向き、表情(かお)を見せずに泣く。
顔は見せないけれどその姿で泣いている演技を通して「私」を見せる。

なんて見せ方だ、確信犯だ、ゾクッとした、舌を巻いた。

…「技」。

さすが、その弟子なんですね。

名女形である師匠より、もっと業が深くて、どうしようもなくて…。

だから、ワシ、飽きそうで飽きひん。やべぇ。手の内にハマってる?!

ぜーったい覚えてはらへんやろけど、
ずっと観られなかった、観逃していた『くらやみ橋から』は、ワシがこの人を追おうと決めたきっかけの曲。

幸薄く、寂しげ、ハカナゲな曲、やっと観られた、『くらやみ橋から』。

踊ったのは、ワシが、≪大衆演劇って…≫を感じ・考えるとき、
なんだか象徴のように思え、“師匠(せんせい)”と勝手に慕い、追っている役者さん。

踊る姿から見えたのは、意識的・無意識的、本能的・感覚的、「プロ」の技。

バイタリティ、役者として生きていく「技」、≪生きざま≫…。

これがいわゆる、「離見の見」って、ヤツですか?!

カ・テ・ナ・イー!

とは、言いたくない。

なぜならワシは、桃だからです。

「知るか!」って感じですが、

いやぁ、生きななー! たくましく!(笑)

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
素敵なエッセイですね。

私もこういう文章が書ける人になりたい。

感じる力、追う力、考える力に、伝える力に、バランス感覚…。そりゃもう、いろんな力が備わらないと、そして、さびつかせないように日々努力しているひとにしか書けないエッセイだなとおもいます。

とても共感できるテーマで、いろいろと考えさせられました。

「くらやみ橋」、数年越しに観ることができて本当に良かったですね。これでひと区切りついたというところでしょうか?!

これからも、桃花舞台楽しみにしています。
ひつまぶし
2012/08/22 17:22
ありがとうございます。
お恥ずかしい限りです。

区切りではなく、
やっとここから、1、いや、0からスタートですよ。

ぼちぼち、ぼちぼち。
桃♪⇒ひつまぶし様
2012/08/23 08:36

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