桃花舞台

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zoom RSS 覚悟 -『男』-

<<   作成日時 : 2012/11/28 07:58   >>

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画像舞台に現れたのは侍でした。
ワシは息を呑み、心で正座しました。
そうさせるピリッとした雰囲気と
有無を言わさぬピシャッとした空気を作られたのです。
「やはりこの人ほんまもんや」
そんな侍が膝を折って屈んで目を伏せる姿を見て
「このひと切腹すんのかなあ」と思ったりしたのは
命をくれてやるという歌詞のせいだけじゃ、ありません。

美空ひばりの幻の1曲『男』での舞踊。

冗談ではなく息が止まるかと思う1曲の間、
ワシはジッと、ジッとジッと観守りました。

この侍(ひと)の人生には一体何があったんやろう。
いや、この侍に成るこの役者(ひと)の人生には
一体何があったんやろう。
この侍(ひと)はもしかしたらここで切腹するのかもしれない。
でも、この役者(ひと)は生きている、生きてきた、ほんで、まだたぶん生きる。

過去なぞどうでもええ。
いやいやよくはないけれど、
過去ももっと知りたいけれど、
それよりも、これからを知りたい、これからをみてゆきたい。
いいことも悪いこともワシが大好きな≪舞台≫というものを通して…。

ワシは美しき「虚」が好きでゲンジツな「実」は嫌いやけれど、
でも、ワシはそれでも、その侍に成った、成る力を持った役者=人間が好きなのです。
酸いも甘いも嗅ぎ分けた、どうしようもなく人間臭いそのベテランオヤジが好きなのです。

「ワシ、この侍と討ち合いたいな」

ワシ、ボゥッと見とれながらも、拳を握りしめて思いました。

男と女が想いを交わす究極の方法、それは色っぽく肌を交わすことかもしれへん。
でも男と男が想いを交わすのって、ガチンコで刀を向け合うことやない?
ワシは女やけれどもモノカキとして男と同様に世の中を渡り歩いてゆくと覚悟を決めている桃、
フィールドは違うかもしれないけれど、
今は同じ土俵に上がれる者と見てすらもらってないやろうけれど、プロとして刀を交わしたい、討ち合いたい。
幸か不幸か、ワシは性別的には女かもしれへんけれど小さい頃からあまり女女したことには興味がない(笑)

送り出しには侍はもうおらず、侍の格好したベテランオヤジが居ました。
ちぇ、ワシが会いたかった格好いい侍は消えたのだね。
いや、元からそんなものは居なかったんだね。
曲の間、数分間、現れたのだ、成ったのだ、それは、それこそ、舞台の魔法なんだ。

ワシ、精一杯精一杯精一杯の気持ちを込めて
さっき居た侍に、いいえ、ベテランオヤジに、送り出しで土下座しました。
気分は、「ハハァーッ」(笑)。
一度じゃなく二度、何も言えずアタマを床につける真似をしました。
伝われ、伝われ、侍に、ううん、おっちゃんに…。
侍姿のオヤジは、いや、おっちゃんは、
「もうそういうのやめてよぉ」と、本気困り&やはり何考えてはるか解らん不思議微笑み顔で言うてました。

勝ち? 負け? いや、まだまだ全然そこまでさっぱり。でも、着いてゆきたい、着いてゆこう。
どうにもならないゲンジツやら何やらにこっそり悔し泣きしながらも。
せめて心情を悟られないよう、チョケながらニッコリ微笑みながら、桃、花のように。

あの侍に、また、会いたいな。ん、侍に成るおっちゃんに、かな。(素直じゃないなぁ!笑)

うん、まだ、お互い、しんどぉても死ねねぇぜ、おっちゃん? いや、師匠(せんせい)!(笑)

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11月20日(と、21日)、乃利武、夜の部にて。
『すずめの涙』に続く、連チャン記事にて失礼。
「袴」「侍鬘」…この侍は、うん、生意気な己を反省するほどに「格好いい」舞台でした。
(格好いいって言葉軽いな。もっと勉強せなな桃!)

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夢幻にひたすら生 -「城」「見」た殿様の『さのさ〜悲しい酒入り〜』-
「『ちょっとヤバいんじゃないの?』ってくらい、色っぽい!」 なぁーんて言うたから、変な誤解されたならヤだな(笑) でも「わ!」って思ったのは、きっと、無駄に情の入ってるワシだけじゃない。 若い頃女形でならしたその人、 今は若くない「見城たかし」という役者さんが (※現・「紅劇団」後見、元・「劇団翔龍」後見、元・「見城劇団」座長) かっちりした殿様鬘で、ゆらぁ〜り踊る『さのさ』を観て。 扇子を使い酒を呑み、ゆらぁりくるぅり踊、花道でうっとりと目を流す姿を観て。 あれは、さしづ... ...続きを見る
桃花舞台
2013/04/30 15:36
その『男』、役者 -大衆演劇と云う世界に於いて-
好きな舞踊があります。 美空ひばりの『男』。 これを袴で侍で踊る舞踊です。 この舞台から見えるのはストイックなオーラ。 それを踊るのはたぶんストイック…ではない人(笑) あ、嘘、嘘! 不器用なほど真面目で、 つまりストイック…なんだろうけれど、 真面目すぎて不器用な結果、 ストイックからかけ離れたようなことを色々してきた… のではないかと思われる(※勝手な推測)、おっちゃん=i笑) 決して若くはない彼が、今、背筋がシャキッと伸びるようなこの曲を、侍で踊る。 ワシは... ...続きを見る
桃花舞台
2013/05/29 07:56

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
良い題材でありまする
が手ごわいぜぃ
適さんはナカナカの達者もんだから
がんばれ〜
モノカキもも



九段下
2012/11/28 22:01
きっと一生かかっても足元にも及ばんと思います。
討ち合うなんておこがましい、
ピストルに竹槍で挑みかかっているような(笑)

でも、とても、面白い、不思議な役者さんで。
こっそり尊敬しています。
舞台からいろぉーんなことを感じさせてもろて、
勉強さしてもぉてます。

頑張る。というより。
着いていこ、勝手に。こっそり、迷惑にならんよう(笑)
桃♪⇒九段下さま
2012/11/30 02:39

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