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zoom RSS 大衆演劇芝居【その作られ方×楽しみ方、魅力】-『長良川艶歌』から-

<<   作成日時 : 2012/12/18 10:02   >>

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『長良川艶歌』というお芝居があります。
これ、ワシが知る限り2〜3劇団で演じられているようなのですが、
時代劇らしい「美学」がしみじみ光る、
大衆演劇らしい(?!)、
え〜ぇ人情ラブストーリーなのです。
ラブストーリー芝居が好きやないワシが、
でも嫌いじゃないエエ芝居なんです。
途中まで「お!」って趣向もある、よく出来た芝居なんです。
これ、この芝居、なんとビックリ、
元ネタは、映画『刑事物語』(第一作目)なのだそうです。

物語は心優しい岡っ引き(主人公)が
上役(あれ、何になるの?与力?)の命で、
江戸は某所(忘れた)の川の下で客をとっている夜鷹(下級娼婦)狩りをするところから始まります。
しかし彼がそこで夜鷹の元締めだと思って引っ張ってきたのは、元締めどころか口のきけない若い女。
情が移った彼は身元引受人となり、美濃国(長良川!)へ移って共に生活をするのですが、
しかしそこに彼女を追って1人の無頼者が現れ、その無頼者の正体は…
と、これがキィなので、こっからは言いませんが(笑)

『刑事物語』は大ヒットし、シリーズ化された映画なのでその年代の方はご存知の方も多いでしょう。

そう、刑事の武田鉄矢が口のきけないトルコ嬢を、の、あれです。

この映画(第一作目)が公開されたのは昭和57年(1982)。
ほなテレビ放送されたり、ビデオになったりしたのはその後数年内?
詳しいことは解らないのですが、
この映画を観た当時の人気座長はピンと来て閃いた、、「ええなぁ、芝居にしよう!」

で、「刑事」→「岡っ引き」、「トルコ嬢」→「夜鷹」。(おお!)

そしてそこに合わせたのが、昭和59年の大ヒット曲、五木ひろしの『長良川艶歌』だったそうなんです。

そうしてこの芝居は作った人作った劇団から持ってゆき、持っていかれ、今ではいくつかの劇団に。
そうして30年後の今も演じられている、演じられています。

面白いでしょう? 
ワシはこのエピソードを聞いて、ゾクゾクしました!

大衆演劇のお芝居、その新作は時代に沿って出来上がります。

例えば今やスタンダードとなっている股旅芝居は、
大正時代に生まれて流行った「新国劇」のために書かれたのが最初で、
そこから旅の劇団が取り入れ、
「剣劇団」なんてカタチで受け継いで、取り入れたり、アレンジしたり、
そんなこんなで継がれ継がれて今に至るらしい。
また、角刈り鬘で渋くキメる現代任侠物(この言い方ちょっと変か?)は
当時流行っていたヤクザ映画からすぐ取り入れられたのだと思う。

で、今、は?!

時代劇映画からは、ホレ、
『壬生義士伝』が出る、『十三人の刺客』が出る、
あんな地味なん出来ひんと思ってのに『武士の一分』も出た。
テレビからは『裸の大将』も出た、なんとまぁ『(志村けんの)バカ殿様』も出た、
そしてまぁなんと、
あ、でも、せやな、やりたいやろなやれそうやろな、
今年一年は映画化の影響なのでしょうが、あっちゃこっちゃで出ましたね、『るろうに剣心』が!(笑)

そう、大衆演劇のお芝居は、こうして、時代を取り込んで作られてゆき、継がれてゆく。

(※時代に合わせたものだからこそ、一回限りのものやその年から数年で消えてゆくものもあるけれどね)

全ては限られた一か月公演の間に、
「これ!」って芝居で、お客さんを引きつけ、足を運んでもらうため。楽しませるため。

そうして彼らは古典や受け継いできたものを守り大事にしてゆきながらも、
時代を柔軟に取り入れ、その時代その時代のお客さんをがっちり掴んでゆく…。

これ、毎日日替わり&物理的にも心的にも舞台と客席の距離の近い大衆演劇ならではの魅力だよね。
なおかつ、すぐに時代を流行を取り入れ、すぐに作り、すぐに舞台に乗っける、
それが出来る大衆演劇役者さんのポテンシャルの高さ、舞台能力の高さならではだよね。

しみじみ、凄い。しみじみ、面白い。

さぁ、これからの時代はどんな時代になり、
どんなものが取り込まれ、どんな芝居が出来てゆくのだろう?!
私たちはそんな時代を舞台で観てけるのだろう?!

そう思うと大衆演劇のお芝居って、古典も面白い、新しいものも面白い。

大衆演劇のお芝居って、他のお芝居と違って、大衆演劇のお芝居だからこそ、面白い。

なんだかワクワクしてきますね。

ちなみにこの武田鉄矢主演の『刑事物語』は
ワシの悪友である、
芝居好き酒好き女好き(でもワシのことは嫌いらしい。笑)の
ヒネクレ舞台監督(“杉さま”とこんなエピソードのあったコイツ)も絶賛する映画です。

「あれは男の浪漫や!お前、あの男の浪漫が解るか?!」

なるほど、
いつの世も男たちはロマンチストで、
そんな男が立てた芝居は客席の女たちと共に愛されてゆき、継がれてゆくのですネ。

ふふふ。

http://youtu.be/OnEP0mZOJRs

http://youtu.be/Elk_iWVAZNM

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ここのところ、ちょっとしたおっきなお仕事の関係から、
大衆演劇のお芝居、その歴史やら成り立ちみたいなことをがっつり調べておりました。そんなんこんなで、こんな記事。

「身を引く」「人のために」っていう≪男の美学≫って、
古くは股旅任侠ものから刑事物語まで、(そして何より「寅さん」!に)日本の映画・芝居にちゃんと、脈々と、受け継がれているんだね。
そんなこの芝居を作られたのは前記事の女形先生

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