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zoom RSS その吉良常(と、ワシ) -大衆演劇という素敵世界-

<<   作成日時 : 2013/01/30 21:20   >>

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【前記事】に書いた「THE カッコイイ男」の芝居、『吉良常』。
しかしその日観たその吉良常さんは、泣いていました。
オイオイオイオイと、まるで号泣するように台詞を言うていました。
おいおいおいおい、なんちゅう吉良常なんだ。
なんちゅう、人間臭い、吉良常なんだ。
ワシ、ビックリした。
ワシが今、追っているその役者が演じた吉良常です。

普段その劇団では会長もしくは座長演じる吉良常は
オイオイオイオイ泣いたりなんかしない、渋く、キメる。
女を腕に抱きながら、断腸の思いながらも、心で泣く。
だって、男。男、かくあるべし。

でも、この吉良常はオイオイオイオイ。
愛した女が自分のために他の組の親分に犯され、
でもそれを言わずに「ウチ、ドジやさかい転んでしもて…」って言う。
その女を腕に抱きしめてオイオイオイオイ。

あれ、もしかして「吉良常」じゃないかもしれない。
だって、感情もろ出し。
not 「痩せ我慢」、not「本音を隠し背で風切る美学」。
そういう意味では決して「カッコよく」はない。
でもワシは好きだ。

痩せ我慢をし、本音を抑えるのが美徳とされる日本、
そういった美徳を演じるその芸の世界、
そんな「美学」「プライド」「矜持」を持つ役者さんたちの世界、
そこで生きる彼らは
何もかもを塗って塗りこめ、
毎日毎日、とてつもないほどの人・人・人に出会い、笑顔でいる内に、
きっと己の本音≠煢んなくなるほどのプロ=B

ヤツはそんな世界でずっと、
美しい化粧うつくしい女形うつくしい舞台で
いい意味で人と己を騙して生きてきはったと思う。

せやけど舞台は嘘をつかない。舞台にはそのままが出る。
人は嘘をつく。人は言葉を使う。言葉は言葉。言葉は己を着飾れる。
せやけど虚である舞台には実が出る、出る出る、出まくる。

舞台に現れたのは、オイオイと泣く吉良常。
うん、決して格好良くはない吉良常。
歳をくってもまだまだ現役、
白い女形化粧で艶然と、
矜持を持ったプロの笑み…
ワシには挑発のようにすら見える笑みを浮かべる
そんなヤツが演じた吉良常は、だだ漏れ=B
それを演じたその役者は、そんな世界でずーっと生きてきたおっちゃん=B

それはたぶん、きっと、おっちゃん≠フ、自他共に、ほんまに、「正直」な実=B
どうしようもなく、素敵なくらい、そのまんま、「人間」。

だから目が離せません。

オイオイ泣く吉良常を観て、ワシ、しみじみそう思いました。

このおっちゃん≠ヘどこまでもプロ=Bそして、この役者さんはどこまでもおっちゃん=B

うーん、やっぱ、面白い、ワシには。

あ、好きかどうかは、解りませんが、ネ(笑)

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1月4日、紅劇団@紀の国ぶらくり劇場、お芝居、夜の部の『吉良常』。
(吉良常=見城たかし後見(上記記事で書いたのはこの方のことネ)、田島=紅大介座長、岬組六代目/六代目実弟・重吉=紅あきら会長)。
ちなみに昼の部(吉良常=大介座長、田島=あきら会長、岬組六代目/六代目実弟・重吉=見城後見)←この配役でのこの芝居は最強。

似たこと書いた、『瞼の母』・水熊屋の「おはま」に関するこの記事。そして、「神奈川水滸伝」の記事も、もし、お暇があれば。

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