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zoom RSS 上品で下品なその矜持 -かつき夢二の『夕顔恋唄』からの役者考-

<<   作成日時 : 2013/05/03 00:59   >>

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出てきた瞬間、「わぁ」って言うてもた。
着物をぞろっと着崩して肩をぞろっと出したその女形さんの髪の色はムラサキ。
そんな格好で、
流れるような綺麗な所作で、
でも、首を振り振り、客席に向かって科を作り、
でも、時折、強い目をする。
品があるその人が、いい意味で品のない踊りをしたそれはまさに「作品」。
うん、だから、ワシは、「かつき夢二」座長が好きなんです。

かつき夢二さんは損するタイプなんやないかなー、と勝手に思っています。

踊りが巧い。
小耳にはさんだ情報によると、何流かは解らないが名取らしい。
そしてとても博識だ。
口上なんかで季節ネタや芝居ネタや沢山のことを語ってくれる。
でも、だから、ちょっとお高く止まって見える。
巧いからこそ物知りさんだからこそ。
すごく丁寧で物腰柔らか、
やけど、「デキル人」やからこそ、
お客さん…距離の近さや親しみやすさを楽しみにするお客さん
(特に今のお客さん…現代のお客さんや若いお客さん)には
なんだかちょっと距離があるように感じるんちゃうかしら。

でも、ワシにはかつき夢二さんが、
そない何度も観た訳やないけど、なんか、いつも、とても、印象深い。(4年前の記事)(6年前の記事
ずっと前、新開地劇場の年末の座長大会で観た踊り。
どの座長さんもよく踊る『ひとり旅(リンゴ追分入り)』を着流しで立ちで踊った姿は、
たぶん、どの座長さんよりも軽妙洒脱で、洒落ていた。(※6年前の親交会年末座長大会
そしていつだったか、お得意の女形で踊った『序の舞』には気合いとプライドを感じた。
うん、なぜか、まだアタマから離れない。

先日、仲良しだという市川千太郎さんとゲスト出演をされた夢二さんを
こりゃまた久しぶりに観ました。

冒頭に書いた、ぞろっと着崩し、ムラサキ、強い目流し目、
ちょっとゾロリと、
きっとわざと、わざとそういうコンセプトにいでたちで、
チョー・ヨンピル歌う『夕顔恋唄-五木の子守唄-』を首を振り振り踊る。
優雅に上品に、けれどもドキッとする俗なエロっぽさを混ぜ、踊る。

画像


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ワシ、嬉しくなったゾクゾクした。

だって巧い、だって才能、だってそのセンス。
何の下品さもなく、ピシッとし過ぎていて距離の遠さすら感じたガチ舞踊(?!)
あの『序の舞』を踊っていた役者さんが、ゲストに来た舞台で、
こんなにぞろっと、色っぽいエロっぽい強く挑発するような目をこちらに向けて…。
ワシら客の元に降りてきて≠ュれる。
巧いだけやない、いや、巧い事を自覚しプライドを持ち、
上品で下品な舞台をみせてくれる。

ワシは、ワシはこういう役者さんが、それでもご自分の雰囲気で、
矜持を持ってばりばり、ううん、たっぷりしっとり舞台に立たれているのを観ると、とても嬉しくなります。
しんどいやろな。いや、しんどいかもな。
けど、このまま、ずっと、こう、ゾクゾクさせ続けてほしい、その目で、その、矜持で。

ワシが今最も好きで(※嫌いなくらい好きで。笑)尊敬する女形役者さんは言います。

「ほんまはな。踊る時、気合い入れて踊りたいなって時はな。
お客さんの顔が見えるのも嫌やねん。お客さん放ったらかして踊りたいねん。
自分の世界に入りたいねん。自分の世界ってかその曲の世界に入り込んで、
その曲のヒロインになりきりたいねん。お客さんに見せるとかやなく」

嗚呼。夢二さんも、想像でしかあれへんねんけど、
そうなんやないかなぁ、そっち系やないかなぁ。
踊りが歌が芸が、ほんま、不器用なほど、お好きなんやないなかぁ。
芸はとても器用なのに、不器用なほど、自分と戦っておられるんやないかなぁ。
んん、ちょっと、エエように言い過ぎかなぁ。
でも、今回も、まだアタマから離れない。

それが、嬉しいのです。

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4月14日、木川劇場ゲスト。
同じ劇場で、出演日以外の別日に、お客さんとして客席に来られているところも見ました。
ワシ、役者さんが別劇団の客席に居るのをみると、なぜか嬉しくなる、勝手に。
ああ、他の舞台がご自分の舞台に生きるねんなぁ…と想像して。

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