桃花舞台

アクセスカウンタ

zoom RSS 素顔 -続く毎日続く舞台続く人生…本当の≪美しさ≫、その魅力-

<<   作成日時 : 2014/07/18 03:15   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 3 / コメント 2

大衆演劇の役者さんは「見た目」にとても拘るように思います。
顔、髪型、ファッション。スタイル。身長、体重。肌。化粧・・・
そりゃそうだ、毎日が舞台、「見られる仕事」のプロである彼ら彼女らは
常に「見た目」に気を配り、意識をする。
(関係ないけどお客さんの「見た目」にも敏感かつ怖いほど厳しい)
しかし、そんな彼ら彼女らが、でも、意識しても勝てない…
だからこそ意識して意識して仕方ない(ように見える)ものがある。
それはずばり、≪年齢≫です。

こればかりは仕方ない。
どんなに富と名声を得た事があったって、
どんなに若手を従えていたって、
どんなに今でもお花貰える役者であったって、
絶対に逆らえない自然の摂理だもの。

けれど≪役者≫と云う、「舞台に立っている以上はいつもずっと現役(プロ)」で
「毎日が舞台」「人生が舞台」の彼ら彼女らは、だからこそ、意識をしているように見えてなりません。

これまでにいろんな人を見てきました。

美容法にこだわったり、密かに整形をしたりする人。
若くなくなった時に「わざと」若い格好若い鬘で舞台に立つ人。
取材を受ける際やポスターやグッズを作る際「修正」に拘る人、
自らの見た目を過剰に意識するあまりに納得行かない写りだとキレる人。
それでも「見る側」のお客さんは残酷なほど正直で、
若い客は若さゆえに無神経だし若くない客は自分も若くないからこそ若い方へ走る。
苛立ち、舞台上で愚痴る人、舞台裏でキレてる人、
送り出しでは完璧プロの笑顔で対応しながらも
「オバサンって、なんで若い役者が好きなんだろうね」と、吐き捨てるように呟いていた人も居る、忘れられない。

それでも毎日の舞台は続く、毎日、毎日、鏡に向かう時間はやってくる―

意識は正直すぎる客に向くと同時に、板の上に居る同業者らにも向く。
若手に、弟子に、座員に、時に血の繋がりある身内(でありながらも同業者)に。
己も通ってきた道だけれど、己も通った道だからその眩しさは目に付く、時に鼻にも付く。
若い時はいい、いや、若い時は気付かない、なぜなら若いから。
けれど俺のように若くないと気付いた時、気付いても立ち続けねばならない時、お前も気付くだろう。
そんな事負け惜しみの様に思ったってまた毎日がやってくる仕事の時間がやって来る、
また今日も鏡を見て化粧をせねばならぬ、化粧する。
鏡に映る自分、ゲンジツ、自分、ゲンジツ…見たくない、観られたくない、
見たくないでも見ないけない、観られなければならない、
今日も、明日も、明後日も、一日、毎日、一か月、一年、一生…いつまで?!いつまでも!

どんな気持ちなんやろうなぁ。

その本当のところの気持ちはきっと絶対わからない。
矜持あるサービス精神の持ち主であるストイックな彼らは
その「本音」はどれだけ近しい人にも漏らしはしないでしょう。
いや、「わかってたまるか」くらいの気持ちかもしれない。
そこにはどれだけ綺麗な言葉をひねり出せども無駄でしょう。
わかったような口は失礼以外の何物でもない。
でもワシは舞台上のそんな彼ら彼女らに言いたい、
言えないし、言うたらあかんが、でも、言いたい。
その虚実入り混じった化粧顔は本当に美しい、と。
若い人は勿論、そうでなく、若くなくなった者も、そんな人も。
容色どうこうというゲンジツはあれども、そのゲンジツありきで、
今、今日も、≪生き様≫ぶつけるその顔その舞台はホンマに綺麗や、と。

だって大衆演劇の真の魅力は≪虚実皮膜≫。
「虚(つくりごと)」の美しさを作るのは
毎日一生舞台に生き続ける役者=人間の「実(じんせい)」。
あの美しい化粧顔の下に滲む苦しかったり辛かったりも含めた本当の「素顔」は
沢山の想いが滲めば滲むほど≪本当の美しさ≫を増して光ると思う。

これ、大衆演劇の舞台を常に虚と実を鏡=舞台越しに見るワシの気持ち。
その距離の近さに時に共鳴しすぎて同じく辛さ苦しさまで感じるけれど、
だからこそ「本当の」美しさに気付き、魅了され「舞台=人間」を観続けているワシ…
舞台と人間の全てをずっと、覚悟して観続けようとしているワシの、本気本当の気持ちです。




■omake後記@■
ワシが大衆演劇を追う上でいつも考え、感じるテーマ。
長渕剛の『素顔』と云う曲を御存じでしょうか?
タイトルはここからとりました。

■omake後記A■
と云うこのテーマで、次に2記事、続けます。
美しく、格好良き、二人の役者さんのおはなし…
@ 『ろくなもんじゃねぇ』、A 『男の人生』です。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(3件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
美しさ-『風の盆恋歌』の舞台から-
『風の盆恋歌』(石川さゆり)。 この曲は数ある石川の曲、 舞踊曲として絶対めっちゃ一杯使われる石川の曲、 その中でも役者さんが特に気合いを入れる… いや踊っている内に曲世界に憑依するように入り込む事の多い曲。 ワシの目にはそんな風に映ります。 同じ石川の中ではこちらもよく好まれる『飢餓海峡』や『天城越え』は センセぃショナルで、曲だけかけるだけでもドラマチックゆえ人気。 でも、この曲『風の盆恋歌』はもしかしたら、 これらの曲よりも気合い入り、自然と憑依してる役者が多いよう... ...続きを見る
桃花舞台
2014/08/19 23:18
声が語り掛ける「今」-あったかさとプライドと-
≪美里英二、大日方満、浪花三之介≫ かつての時代に脚光を浴びた座長たちの中でも 関西で長く人気を誇った彼らはそんな風に 名指しで三人、特別に挙げられたりする。 けれどかつてを知らぬ今の私にはそのひとが一番ピンとこない。 おひとりはあちらの舞台へいかれた。 おひとりはこの年明けに観てニタリとした。 そして、そのひとは今「おじいちゃん」だ。 高齢の人という意味ではない。 娘であり女座長のおとうさんであり、二人のお孫さんの、おじいちゃん。 家族が団結して頑張る自身の劇団で指導... ...続きを見る
桃花舞台
2016/02/14 00:06
粋でありたい、客もまた-時代とSNS(など)と大衆演劇-
ある劇団座長が最後の戦いをしているらしい。 一部で「正統派」とか言われている彼。 けれど私的にはちょっと違う。 確かに誰もが認める顔、姿、文句なしの絵姿。 だが「正統派」なんて言葉じゃその魅力は語れない、なんだか、足りない。 九州のヤンチャ坊主がそのまま大人になり父になり祖父になり けれど中身はヤンチャ坊主のまま― 気骨ある「まっすぐ」をやめられず 意地と芯と根性を通し上がってきて残ってきて そのまンま今人生最後の戦いに挑み挑みきろうとしている― そんな座長が決めた最後... ...続きを見る
桃花舞台
2016/10/07 21:38

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
桃姐さん。相変わらずの愛情あふれるメッセージ、拝読。
抗えない生物年齢の壁にぶつかったとき、多くの大衆演劇の役者さんは
あせったり、ツライ思いをするのでしょうね。
でもなかには、
俺って若い→俺ってまだまだ若いしイケテル→俺って大人の男→
俺って男盛り(このスパンが長い)→俺っていぶし銀→俺って〜〜
のように、
一生、お気楽、自己中のお役者さんもいるように思われます。
でも、もしかしたら複雑な思いを厚い化粧の下に隠しているのかな??
「自惚れ」は役者にとっての必須条件でもありますよね。
「俺っていい男だろ!」と板の上から変わらず、ずっとアピールしてほしいです。
(ひいきの役者にはね〜笑〜)
虚実皮膜に木戸銭払ってま〜〜す。 ごきげんよう♪
孝玉ばあさん
2014/07/18 11:33
いやですよ、御姐さん。
姐さんに姐さんと言われると
お恥ずかしくて申し訳なくて隠れたくなります。
こちらこそコメントからいつも学ばされています。

気持ち、わかんないですね。
あんなに厚く綺麗に塗っておられるんですもんね。

「俺っていい男だろ!」うん、いい男なんです…その「気持ち」が。

と、思う私はちょっと甘いんやろか?!

なーんて、わはは! 笑っておきます(笑)
桃♪⇒孝玉ばあさん様
2014/07/18 19:07

コメントする help

ニックネーム
本 文
素顔 -続く毎日続く舞台続く人生…本当の≪美しさ≫、その魅力- 桃花舞台/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる