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zoom RSS 立ち続けると云う事、戦い続けると云う事-“紅センセー”の『ろくなもんじゃねえ』から-

<<   作成日時 : 2014/07/18 18:24   >>

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画像“紅センセー”の踊る
『ろくなもんじゃねえ』(長渕剛)が好きです。
「作品」として一番好きなのは『冬牡丹』(杉良太郎)。
これは大衆演劇界全ての中でも
「至宝」レベル、
「後世に残したい1本」(※以前の記事)とまで思いますが、
でも個人的には長渕剛の「♪ろくなもんじゃねえ〜!」。
それも「今の」です。
今、今の“紅センセー”が
「もう恥ずかしい」とコッソリ言いながらも
満更でもなさそうに被る若い鬘で、
ウインク&指さしながらの『ろくなもんじゃねえ』。
照れと嬉しさとプライド光る
笑顔の「♪ろくなもんじゃねえ〜!」が、だから好きです。

“紅センセー”、こと紅あきら同魂会会長は
真っ紅(か)に滾る≪紅美学≫の持ち主です。
名門「大川」を飛び出し、0から座を立て、
その名「紅」をひとつの型とブランドにまで成し遂げ、
劇場を立て、会も作り…その歩みは信念となった。
そうして生きてきた道で積み上げてきた
「俺の美学(バイブル)」は唯一無二の絶対哲学。
当てはまらぬ者守らぬ者逸れる者者通じぬ者は許せないし、許さない。
尖って、尖って、尖り続けながら歩み続け、
成り上がって≪型≫と≪ブランド≫まで作り上げた今、
その「尖り」を捨て丸くなる事、自分の美学を曲げる事は決して出来ない。
なぜならそれはこれまで生きてきた自分を否定する事と同じ。
客よ、同業者よ、神よ、俺のこれまでの歩みを見よ、この≪紅美学≫をとくと見よ。

そんな“紅センセー”は最近、いや、もう何年も前から、美学故に何度も「引退」を口にしてきた。
のを、ワシは観てきました。
座長引退女形引退。そして役者引退の時期や覚悟・・・
けれども神様(ゲンジツ)はこの人にそれを許してくれない。皮肉なまでに許さない。
女形も、そして誰が予想しただろう、「座長」という職までも。

まだ戦わねばならぬのか、毎日、毎日。

たった8年観ているだけのワシにすら滲んで見えます。
美意識とプライドが高い人故の苦しみや苛立ち。
自分スイッチ入れたくても入れられない虚無感。
どうしようもならないゲンジツ、美学故に許せない今の自分、
周り(身内・同業者・客)への過剰なほどの意識。
表立ってそんなカッコ悪い弱音や「頑張ってます」宣言なんて
絶対言わずに来られただろうし、これからもきっと口が裂けても言わないだろうけれど、
だからこそワシはその舞台を観ていてひたひたと滲むものを感じる気がしてなりません。

それでもゲンジツに自分に挑むように戦う姿は≪格好いい≫という、完璧に近い≪型≫になっている。
あの≪格好いいという型≫、≪男(役者)、かくあるべし≫という型は、
歳をとっても、体・心しんどいまま舞台に立っても、他の薄っぺらな役者以上のレベル。
更に、真面目でストイックやからこそしんどぉて真面目にやっていられなくなって
芝居や舞踊でわざとチョケてしまっても、でもそれすら「雰囲気(味)」になっている、出来上がっている。

神様(ゲンジツ)ってホンマ根性悪い。この人はいつまで戦わなあかんのやろう。

そんな“紅センセー”だからこそ、『ろくなもんじゃねえ』(長渕剛)、今のそれは、だから、最高にカッコイイ。

舞台上、美学からの精一杯のキザを気取って。
客と神様(ゲンジツ)を指さし、キメ、見ろ、「♪ろくなもんじゃねえ〜」!…プライド光るあのウインク!

ずっと尖がり続けて欲しい、その美学のままプライド孤高に光らせて。
いや尖ってなあかんやろ、だって“紅センセー”やでこの人は。
ややこしいけど、他人(ひと)の話聞かんけど、
で、同じく尖ったワシはよく本気やからこそ衝突するけど(笑)、
うん、だって只のイエスマンになりオベッカや賛辞や綺麗事やYESしか言わない事は
孤高のプライドで戦うこの役者さん…今も本気で戦っているこの役者さんにかえって失礼やと思うから、
だからいつも本気で舞台観て舞台の感想言うて討ち死や嫌な顔されるけれど(笑)、
でも、でも同じく尖ってるワシはずっとずっと言い続けるけど、
そうしてワシも客席で共に戦ってる(つもり)やから、
ずっと尖り続けたままその生き方を貫いて欲しい。
役者として人としてカッコよくカッコよく尖り続けて、
尖ったまま納得行くように死ぬ、いや舞台を降りて欲しい。
だって貴方は歴史を作ってきた人、大衆演劇世界に名を残す人、絶対残る人。
ワシ、好きとか嫌いとか主観とか客観全部混ぜて本気で思うんですから(ホントですから!笑)。

画像


昨年6月、
誰も予想しなかった事態から「座長」に戻られて。1年。
この1年間、“紅センセー”は本当にしんどい1年間を過ごしてこられただろうと思います。
誰にもわからぬ自分との最強の戦いを続けてこられたんやないかと思います。
そして今年9月から、また新たな試練と歴史をその人生に刻んでゆかれるのですね。
ホンマにカッコええ、ホンマにとんてもない、ほんまに「ろくなもんじゃねえ」。
尖って、キメて、でも同時に照れと嬉しさと、プライド光らせて「♪ろくなもんじゃねえ〜!」。
つっても「アンタは俺なんか観てへん。好きな人だけ観れたらええんやろ」とか、
また突っぱねられてワシキレるんやろうけど(笑)、
それでもワシはその生き様を観ずには書かずにはいられません。
立ち続け、戦い続けるその姿、その≪役者≫という姿は、
嗚呼、本当に、「役者さんだなぁ」「格好いいなぁ」と思うのです。

「♪ろくなもんじゃねえ〜!」




※写真は5月25日の『真夏の果実』。(この日は『冬牡丹』も!)
  『ろくなもんじゃねえ』は、結構、ワシ、転機転機で観ている気がする。
 座長を降りられてしばらくした時の大阪ゲストの時とか、
 座長に「戻られた」数ヵ月後の劇場で、とか。ま、たまたま、かつ、こじつけなんですけどね。

  因みにワシはこの役者さんを“大衆演劇界の杉良太郎”だと思っています。
  曲よく使われるとかそんな単純な理由ではなくね。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
きっとあきら会長、いや座長はやってくれますよ。
そうしないと舞台の神様に怒られるから。
はんつー
2014/07/30 13:23
はい、やってくれはります。
だって、他でもないあの紅センセーですから。
時に御自分のプライドと美学ゆえに
舞台の神様に喧嘩売りながらも
ご自身の道を歩き続けると思います。
だから素敵なのです。

…と云うお返事が遅くなってホントにすみません!!!
なかなかブログに向かう時間がなく(涙)
こんな調子でございますが、今後ともお見捨てなくお付き合い下さいね!!
桃♪⇒はんつー様
2014/10/07 05:32

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