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zoom RSS 美しさ-『風の盆恋歌』の舞台から-

<<   作成日時 : 2014/08/19 23:17   >>

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『風の盆恋歌』(石川さゆり)。
この曲は数ある石川の曲、
舞踊曲として絶対めっちゃ一杯使われる石川の曲、
その中でも役者さんが特に気合いを入れる…
いや踊っている内に曲世界に憑依するように入り込む事の多い曲。
ワシの目にはそんな風に映ります。
同じ石川の中ではこちらもよく好まれる『飢餓海峡』や『天城越え』は
センセぃショナルで、曲だけかけるだけでもドラマチックゆえ人気。
でも、この曲『風の盆恋歌』はもしかしたら、
これらの曲よりも気合い入り、自然と憑依してる役者が多いようにすら見える。
そう思うのはワシだけでしょうか。ワシがそう思うには理由があります。

花の命は短くて苦しきことのみ多かりき。

ここ3記事ほど、ワシはここに毎日が舞台、人生が舞台と云う大衆演劇の役者さん
だからこそワシらにはきっと絶対に解らないであろう“内面”…
「見られる」事が仕事であり人生である彼ら彼女らの“内面”について
ひとつのコラムと、ふたりのオジサン(失礼)…ふたりの名優さん(@A)を例にした記事を書きました。

≪若い日のうつくしい私を抱いてほしかった≫

この曲で踊る役者さんは数えきれないほど見てきたけれど。
特に印象深いのは女優さんのそれ。
特に強い女優さん、あかん、この言葉じゃしっくり来ない、
だから敢えて誤解を承知で書く、「クセモノ」な女優さん、の、それ。
普通に踊っててもドッ!と、
役者としての業と情念が舞台に滲むような、
役者として? いや人として女として役者としてのそれが舞台に滲むような、
時に過剰なくらい滲むような“女前(すぎる)”彼女たちのそれ。
彼女らの『風の盆恋歌』をいくつも目にして感じたからこそ気付かされ、
今も当たる度に感じさせられる、気付かされる、特に、この曲の時に憑依でもするかのような「気」。

『風の盆恋歌』は元は小説。
若き頃想い合っていたけれど一緒になれなかった二人が
富山は越中の祭「おわら風の盆」の間だけ、
ハレの祭りの時だけひっそりと逢い、またケに戻り翌年の祭りを待つ。
それをあのあざといくらいに色気を歌で放ち勝負かける石川が、
ぎりぎりの上品さを完璧に保ちながらぎりぎり切なく歌い上げる。
その曲を「私」(俺)が「この舞台」に選び、「私」の体と人生で表現する。

大衆演劇は毎日が舞台、舞台はハレの祭、
でも彼ら彼女らにとってはこのハレの舞台というものがケつまり日常であり仕事、
毎日舞台という祭りをケとして日常として仕事としてそれで食うてゆく生業として毎日毎日毎日毎日…。
そうして気付けば若くはなくなっている、それでも毎日は続いてゆく、舞台は続いてゆく 人生は続いてゆく…。

ワシがこの曲を踊る方の中で特に好きな役者さん、
彼女(この方)のそれはもう「作品」(原曲をも超えた「作品」)であり、
口うるさいマニアックなワシが本気で
大衆演劇界全ての中でも「至宝」レベルの「後世に残したい1本」と思うものなのですが、
彼女はこの曲をこう踊っているよ。
そんな彼女は先日とある人妻を演じた芝居、その部屋に花を飾っていたよ。
幕があくとつくりものの道具(セット)の中に生の花がちいさくも凛と主張していたよ。

画像


画像


花の命は短くて。役者の命は?
お祭りって? 毎日って? 生きる事、生きてゆく事って?
それは「夢」のような、「幻」のような、でも現実で―

おわら恋歌道連れに…
ではないけれど
誇りを持った彼ら彼女らは
大好きな歌と大好きなお芝居で
舞台に、凛と、強く、今日も生きてゆく。

そんな事を感じる故に、この曲『風の盆恋歌』はワシにとってもまた、印象深い1曲です。


■omake@■
7月28日、松山劇場にて。ゲスト:三河家諒さん。
ずっと書きたかった曲、ネタ、でも、この曲やからね、サラッと。
因みに文中の芝居は27日の『無法松の一生』(吉岡夫人役)の際。

■omakeA■
同じテーマでも、「ワッショイ!」が人気なこの曲ならこんな書き方になるのである。
こちらもよろしければ。是非!

今日も笑顔で毎日「ワッショイ!」-大衆演劇、それは人生の旅人達の毎日の祭-

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
桃さん 最近 更新無いですね? いつも楽しく拝見してたので、お忙しいんでしょうか? 待ってますよ
桃さんファン
2014/09/30 23:01
以前にコメントした者です。私も最近更新がないのが淋しいです。最近は都若丸、たつみ演劇boxなどに行ってました。また、渋いところで花柳願竜にも。それは9月にオープンした庄内天満座です。劇団秀のゲストでした。その日は椿欣也座長もゲストでものすごいコスパ高かったです。明日は初めて近江飛龍劇団に行きます。鹿島順一座長も初めて観るのでスゴく楽しみです。また、楽しい記事書いてくださいね。待ってます。
まこと
2014/10/03 21:12
本当に本当に嬉しいコメント、ありがとうございます。

なかなか更新出来ずにすみません。
ずぅーっと気にしており、
決してやめた訳ではないのですが、
私用と仕事でバッタバタでございまして
じっくりと腰を据えて書く時間がなかなかなく。
悔しがっております。
今はありがたいことに新しく出来た演劇雑誌(演劇の友)に
社員ではないですがフリーの身で関わらせて頂いており、
ほぼ全ての文章を担当しておりますので
そちらともども、こちらも、全て、
ホント、お見捨てなく付き合ってやって下さい。

今はプロやプロ志望でなくても、
インターネットに何か書かれる方が増えまして。
プロ(またはかつてのプロ志望として)として
読んでいて「それ、どうなん?」って物も増えました。
インターネットの手軽さ、面白さ、難しさ、
今だから解る事も沢山ありますし、
だからこそインターネットでは書けない事もたくさんあります。

でも、ずっと皆さまに読んで頂き、
皆さまと御縁を頂いたこの場所で書く事はやめるつもりはありません。

是非、これからもずっとお付き合い下さいね。
桃♪⇒桃さんファン様
2014/10/07 05:37
はい、書かれ方ですぐにわかりました!
いつもありがとうございます。
いつも読んで、コメント頂いて、応援して頂いているのに、
なかなか新しい記事に取り組めず更新出来ておらず本当にすみません。

飛龍座長、いかがでしたか。
鹿島座長、ガンバりすぎの感はありますが、
あの力み過ぎなところやなんだか頑張りすぎて損しそう(?!)な
ところも含めて、私、大好きな若い役者さんのひとりです。

願竜座長も素敵ですよね。こちらも好きな雰囲気の役者さんです。
もとは歌舞伎にゆかりのお家の方と最近知りました。
椿座長も、秀座長も、大衆演劇を見始めた当初に観た方で、
コメント頂き、とても懐かしいです。
庄内も、自転車で行けばすぐなので伺いたいところなんですがねぇ。

正直、インターネット上で、
大衆演劇について書かれたもので
本当の意味で面白いと思う文がほぼありません。(生意気ですみません)
インターネットという場は、
書くのになかなか難しい場ということは痛感しますが、
少しづつでもいいから書いてゆきたいと思います。
また長〜い目で、ぼちぼち、付き合っていってやって下さいね。
桃♪⇒まこと様
2014/10/07 05:52
書かれ方でわかるんですか?
さすがプロですね。わざわざお返事いただきありがとうございます。飛龍座長なかなかよかったです。鹿島順一座長はやはり遠慮があるのか、座員の手前なのか、ソロの踊りは少なく、女形もなかったです。お花もなく、少し淋しかったです。鹿島順一座長のファンのおばさんが言ってたんですが、いつも観るときは多くても30人くらい、でも、だから尚更応援したくなるとのこと。わかる気がします。
願竜さんの二人の娘さんは普通に看護師の専門学校行ったり、高校に行ったりして、学校が休みの時は舞台にたつという面白い生活をされてます。奥さんも丁寧に挨拶される方で、感じがすごくよかったです。血筋がそうさせてるのかもしれませんね。ちょっと今月は観劇ができないんですが、また来月から行きます。死に急ぐように行かなくても我慢できるようになりました。桃子さんのようにゆったりと一生つきあっていきます。
まこと
2014/10/11 08:34
お返事遅くなりまして申し訳ありません。
たくさんの観劇報告、嬉しく読ませて頂いています。
とても楽しいです。
今月も色々観られておられますか?

観始めた最初(数年?)は
焦る訳ではないけれど
嬉しくて楽しくて“死に急ぐように”(笑)
行ってしまいますよね。
私もそうでした(笑)
けれど、観るウチに「むむ。これはガーッと行っていたら
息切れする。長ーい年月かけて楽しみたい、
そういう凄いでっかい面白いジャンルだ」と思い、
ちょっとペースを抑えるようになりました。
(と言いながら今でも少なくとも月1、
多くて週2のペースで行ったりもしているのですが。笑)

長いこと、いっぱい、楽しんで参りましょう。
そのうえで私の書きますものが、
何か、心のお役に立てましたら、とても嬉しいです。
桃♪⇒まこと様
2014/11/15 23:51

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