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zoom RSS 羅生門には鬼(ファントム)が居る―【その@・光】

<<   作成日時 : 2015/04/02 23:03   >>

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ぼろっぼろに血まっみれで片手にボロ傘片手に下駄。
その白髪頭の男は何者かわからない。
ただ闘っているのだということだけはわかる。
決定的な闘いは終えた後のよう、
でも、まだ、まだまだ、まだまだまだだとでも言うように転がってる走ってる。
これまでの闘いに満足せず、満足できず、まだだ、まだまだ、まだまだだ。

気だけは彼方向こうへ走る。
脱げた履きものを履くのも面倒。
走り続ける内に頭も白くなっていた。
でもそんなことはどうでもいい、
頭も着るものの乱れも汚れもどうでもいい、
この血が己の血か誰の血かもわからなくてもどうでもいい、
それよりも前を見なくては先を見なくては、敵を、鬼を、見なくては。

鬼って何だ。
どこに居るんだ。
男は解ってる。
鬼は自分の中に居る。
いっぱい居る。
めっちゃデッカい。
枯れても枯れてもまだデッカい。
一生かかっても狩れる狩れぬかわからない。
けれど狩らねばならぬ。
討たな、殺さな、なんて大きい。
美しく醜くい鬼。
こんなにぼろっぼろになっても歳くって頭白くなってもまだ居る、生きてく限り居る。
おいしく生きたい。楽しく生きたい。
自分が可愛い。他人より自分。
お金欲しい。ええカッコしたい。他人から良く思われたい。
出来たら全て自分の思う事叶って欲しい。もっと生きたい。
鬼。鬼。鬼。我鬼。我は鬼。男魔性の羅生門。

琵琶法師の声が聞こえる。

―花は散る時何想う、何も迷わず想いもせずに
  はらはらはらと散りこぼれ血潮に染まるこの身を飾れ男の花の心を飾れ―

男は叫んだ。

「光が、見えたァァ!」

そう叫び、また闘い出した。
伝説の旅役者「美影愛」はそう叫び、踊り切りました。

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