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zoom RSS 「ちょっと上から」、すずやかに-梅乃井秀男さんのこと-

<<   作成日時 : 2015/05/07 16:04   >>

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“秀男ちゃん”
こと「梅乃井秀男」さんを初めて観た時、
そして何度か観て思ったことはこれでした、
「性格悪そうだなー」
いい意味です。

役者さんのことを言うとき
「完璧」という表現はあまりしたくない。
けれど“秀男ちゃん”は
それにとても近いところに居るのではないか、と思うことがよくある。
あの女形、まるで「女形のお手本(教科書)」。
立ちの色気、下品じゃなく、
でもつまんないくらいの上品さでもなく、一歩手前の絶妙な色香。
ソツがない。悪いところがひとつもない。
見せ方。所作。表情。たたずまい。
“秀男ちゃん”なんて「ちゃん」付けはあかん、
秀男さんだ、いや、秀男様だ、
頭いっこ分他の役者より飛びぬけている。
元は座長さんだけれど
今は色々あって東京のあちらの劇団やこちらの劇団に出ておられ、
けど、どこに出てもその芸は抜きん出ている。

―ってことをたぶん自分でもわかっていると思う、ような、あの表情。

皆で踊っておられる時、お芝居で皆がアドリブ言うてるのを見てる時。
舞台で皆と同じところに立っているのに、でも、どこか上の方から。
同じところに居るのに、違うところ…1段上から、すずしく、すずやかに色香をまとっている。
うん、だって、ホントに「同じところには居ない」のだもの、飛びぬけているのだもの。
教科書、かつ、完璧なバランス具合の色香、
もう「出来上がって」る(に近い)自分で舞台をこなし、すずしく見てる。
その“性格悪”、いえ、「(同じ舞台に立ってるのに)違うところにいる」秀男ちゃんは、だからこそ、綺麗。

先日、ひさびさに観てもそない思いました。
ミニショーから、もう、ため息物の「作品」、『かささぎ橋』。

画像


七夕柄の着流しという一歩間違ったら「おお?」な着流しで時折目を流して、はらりとキメる。
ワシと友人は観ながらキャーキャー言った。
「かっこいい!」「ヤバいですよね」「やっぱこの人綺麗」「あたし、ちっちゃい頃、秀男ちゃんに恋してましたもん、マジで」
ショーでは、え、まさかのPOPS、サザン、『夏に消えたジュリア』、背中に十字架の着流し(燃えろ夏の十字架!)

画像


何、このPOPSやのに全然チャラチャラしておらず、
それどころか音を自分のものにして自分=役者の色香を見せてくる技(テクニック)。
そして、さぁ、さて、女形だ、私の好きな女形、
え、何このイントロ、まさか・・・『赤いスイトピー』(松田聖子)、
春色の汽車に乗って…出て来た秀男ちゃんは・・・ドレス!
私の中では和ものをさらっとした表情で「綺麗!」に踊るイメージの“秀男ちゃん”が、
ドレスで、松田聖子、4月、春の木馬館で、赤いスイトピー。

画像


なんだこの≪本当の可愛さ≫は。
自分の中の実は女子だというところを引っ張り出さされ「可愛い!」と思わせてくれるこの力。
それはきっといい意味で「性格悪い」“秀男ちゃん”の、
だからこその、だからこそ見せられる力だ、やっぱり、「性格悪い」、最高に、素敵だ。

“秀男ちゃん”は、3回の舞踊の出番で、こちらに幾度か目線をくれたような気がしました。
その目線、過剰なサービスでもなく、下品でもなくやりすぎでもなく、
ただ、ただ、ちゃんと、プライド持った色っぽさの、
同じ舞台からでも「ちょっと上から」(イメージ)な目線は
まるで儚くも強く艶っぽいレーザービームのようでした。
そう、「性格悪い」というか、いうより「ちょっと上から」、すずやかに。
プライド持って舞台に立ち、そのプライドが今の芸にきっちり見合っている。
きっと座長さん時代からそうだったのだろうけれど、
今、この形で出演していることで、それはよりハッキリ滲んでいるんじゃないかな。
そのプライド・ビームは品良き艶と雰囲気となり、
客席へ、そして出ている劇団へ、じわじわ、ピーンッと届き、ひたひたと皆を影響する。
格好いいな、ホント、いい役者さんだな、性格悪い、いえ、「ちょっと上から」、すずやかに。




■omake■
4月19日、一見劇団@浅草木馬館、昼の部。
芝居は『へちまの花』。“秀男ちゃん”は惚れられる、あの絵描きさん(ぴったり←?!)!

■omakeA■
むかしの記事。
梅乃井の人形は良い人形@メトロポリタン大衆演劇】(はじめて観たとき。4年前。座大にて。御兄弟)
シャンとして、凛として-梅乃井秀男はいい女(&いいパパ)-】(2年前。章劇さんで。娘さんと。)

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コメント(4件)

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ワッハッハ 我が意を得たりの笑い声とともに、久々の登場です。
桃さん、ごぶさた〜。
、この度の秀男ちゃんネタには、私もスイッチが入ってしまいましたよ〜(笑)
「可愛いなあ〜 上手いなあ〜 隙がないなあ〜 性格悪そうだなあ〜」
だって、これって私もいつも言ってることなんですもん。

でもだからこそ、惚れずに、ほだされずに、純粋?に、技能としての彼の芸のクオリティを楽しめてるのかも〜。だって、観にいってもぜったい後悔しないもんね。
、概ね章劇の舞台に立っている秀男ちゃんですが、ここには、頭一つも二つも抜きんでた役者がもう一人居る。澤村章太郎座長だ。こちらは対照的というべきか〜(爆笑)性格の良さをだれもが認める役者さんだ。
不思議に思うのは、この二人、舞台で必要に迫られない限り、決して絡まない、お互いを
いじらない、視線もあまり合わせないような気さえする。独特の緊張関係なのだが、かといって険悪な雰囲気はみじんも感じさせない。おとなの二人だ。でも何かを感じちゃうのさ〜。一種の近親憎悪のようなものをね〜

 芝居好きとしては、二人の絡む芝居を熱望している。「鶴八鶴次郎」「明治一代女」(秀男ちゃんのお梅と章ちゃんの巳之吉)「一本刀土俵入」それからそれから〜。
実現したら、どんなに素晴らしい舞台になることだろう。相手に不足はないとばかりに熱演するだろうな〜。でも彼らはきっとやらない。実現は難しいだろう。
見果てぬ夢に終わるのかな〜。
そんなことを考えながら、今日も秀ちゃん、章ちゃんの微妙な緊張関係を楽しんでおりますよ〜。若い役者さんたちが、この二人から、たくさんのことを学んでほしいなと思いながらね。長文すみません。
桃さん、またブログでどきりとさせてくださいね〜。


孝玉ばあさん
2015/05/09 02:12
うれしい!
実はこの記事を書いた後、
ふと、孝玉ばあさん様のお顔がアタマをよぎったのです。
…ってお会いしたこともないのに妙な表現ですね(笑)

「舞台で必要に迫られない限り〜一種の近親憎悪のようなものをね」
のくだり、ドキッとしました。とても、わかるような気がします。
そういった意味でも、以前、孝玉ばあさん様にコメント頂いた
章太郎座長の記事で書いたとおり、
“しょーたろーさん”があの人格(キャラ?)で、あのたたずまいで、
あの感じで、関東のひとつの劇団の座長としておられることは、
関東にとって、いや、大衆演劇にとって、「宝物」のように思うのです。

しかし!“秀男ちゃん”と“しょーたろー座長”の『明治一代女』だなんて!
ぜっっったい、もう、どうしようもないくらい、いろっぽい!
「大人」の、ある意味、やばいくらいに濃厚(けど、さらっと)な一代女!
観たいですね!けど、きっと絶対、やらない、けど、想像する(笑)
そして本当に若い役者さん、だけじゃなく関東の役者さんは
この二人から盗み、吸収すること、たくさんたくさんあるように思います。

ドキリとさせられて良かった(ニヤリ)
ぼちぼーち書きます。また遊びにいらして下さいね。
桃♪⇒孝玉ばあさん様
2015/05/09 08:06
久しぶりに的にドンピシャの記事でしたゥ
鬘や着物のセンスや始末の良さはピカイチで
その下に隠している意地や根性悪さィもこれぞ大衆演劇の楽屋育ちの役者と
う〜ん
よくぞ書いてくれました
神楽坂
2015/05/14 09:50
ありがとうございます。
意地、
たぶん、
その言葉が適切なのでしょうね。

その意地は矜持。
つまり、役者。

私も、見習いたい。
桃♪⇒神楽坂の貴女へ
2015/05/16 16:29

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