桃花舞台

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zoom RSS 旅芝居の色気-人間のにおい-

<<   作成日時 : 2017/05/02 13:24   >>

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「旅芝居は色気の舞台だ」
下世話でゲスな方にとられすぎるのはちょっと違う。
しかし「そうじゃない!文化だ!芸術だ!」とムキになって否定したり眉を顰め嫌がるのも違う。
身をもって感じてきた。だから言う。
旅芝居は男の色気、女の色気、人間の色香る世界だ。
生きて生きていて生きている人間のにおい香る世界だ。

忘れもしない初・大衆演劇時。
「どこへ流れる、夜叉の河」
サビのここぞという瞬間、照明が真っ赤に変わりぞろり、瞬間、流し目が来た。
安っぽい金髪の夜会巻、LV(!)のロゴの簪、こってり描いた目の化粧、若くない女形。
ドキリとした。
今考えると自分でも可笑しく愛しいがこれでハマったと言っても過言ではない。
若き日だ。いかにも免疫のない文系カシコ気取り女子の落ちそうなシーンである。
お恥ずかしい。けれどホントにドキリとしたのだから事実である。

ドキリから始まりいろんなひとを観た。ハマったりもした。
嫌なものもたくさん見た。いい距離感をとっていても舞台から滲んで見えてきたのだ。
あるとき興味を持ったのは高い技術を持った人だった、
なのにいつもどこか集中せず上の空の舞台だった。
華やかな時代を座長として生きてきて今は最下層、
金と現実の厳しさに悩み、それでも守るべきものたちのために芸と体で稼いでいた。
悩み、現実から逃げようとし、出来なかったが舞台に立っていた。
そんな役者が数回「今日は気ぃ入れて踊るわ」
花も無視し、役者としての矜持を見せ本気で踊った舞台はいずれも絶望の淵に居る女の歌だった、
重なった、ゾクリ、ぎらりと目が光った目に色気を感じた。
本気でゾクリとしながら、なんだか、なにかの入り口に来れたような気がした。

今。
私はひとりの老優にとてつもない色気を感じている。
ごちゃごちゃ考えたり言ったり書いたりしているが
ただ、ただただ一言、色気にやられてしまったのだと思う。
血のにおいと、骨のにおいと、煙草のにおい。
凄艶。枯れているのに、枯れているから匂いたつ果てしない「生」と「業」。
まだだ、もっともっとだ。
本気本当本物の舞台だから滲む色気にアタマや理屈じゃなく体が動き心がまるごと感じている。
どうしようもない生老病死に想いを馳せ苦しい、絶望と恍惚にもがき眩暈がする。

そうして身をもって感じる。

旅芝居は色気だ。人間の色気だ。
男がいて、女がいて。見せる者魅せる者と、見せられ魅せられる者がいる。
芸だ、けれど芸だけじゃない、
舞台で見せられるのは芸であり人生そのもの、
そこにあるのは人が生きる 生きようとする 生きているということの色気だ。
生という聖なる性なる「俺(私)」の色気だ。
だからこんなに綺麗で、妖しくて、「生」で生々しくて、純粋で、うつくしいのだ。

近頃流行りはイケイケの色気アピール舞踊だ。
肩を出す、背中を出す、乳首を見せる、舌を出す、抱きしめる、手招きする。
笑っちゃう、まるで極楽鳥の舞みたいだ。
けれどこういった舞踊の大家(?!)のひとりである座長は言っていた。
「別にああいう(舌だし・肩脱ぎ)のがしたくてしてるんじゃないんですよ。
オレは芝居が好きで芝居の稽古は教えられてきたけど舞踊は全然で。下手なの。
でもお客さん来てくれるじゃん。来たからには喜んで楽しんで帰ってもらいたいんです」
プロだなあ。
またそんなプロ意識の座長とは逆になぁーーんにも考えていない体で動く大家も居る。
あたかも女がいるように抱きしめ倒れ込み頬寄せて口づけ腰を・・・ばかである。天才だ。才能だ。彼の「型」だ。
私的にはこれらに全然色気を感じない。幼いなと思う。時代と人間が幼い。
けれど否定はしない。
ひとつの技だ、現代の型といってもいい。
それにほら、なんて「生」だ。
舞台のイケイケに客席からのキャーが飛び、相俟ってイキイキしてる。
なんて刹那だ、なんていい表情が咲いている。眩しい。

生きて、見せて、香っている。
刹那に永遠に今、生きている。
旅芝居は色気だ、むせかえる、人間のにおいだ。

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旅芝居の色気A-時代、人間、舞台…ある最新劇団から-
うーん、「色気」が足りねえ! 梅沢富美男の『恋曼荼羅』。 宇崎竜童&阿木燿子、ゴールデンペアの色気曲。 舞台上のイケメン座長は流行りの立兵庫(私的分度器=jにマントのような羽織翻し・・・ わ、サービスショット=A上半身をはだけ乳首、立膝、 ぞろり太腿が露になった数秒、まるでSNSにどうぞとばかりにポージング。 客席、キャー、ドキドキ、頬を染めたり下を向いたり喜んだり。 いえいえ私はそんな目で観てませんけどなカシコ女子も真顔ででもカメラ連射。 もー、だから大衆演劇にハマる... ...続きを見る
桃花舞台
2017/06/04 10:49

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