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zoom RSS 「好き嫌い」と「いい悪い」と「かっこいい」と≪時代≫の話-映画『銀魂』から旅芝居・大衆演劇を考えた-

<<   作成日時 : 2017/08/09 19:57   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

『銀魂』というやつを観ました。
人気漫画の実写映画化です。
なんの興味もなかったのです。
映画のタダ券が来たので観ました。
時代劇っぽいものという理由と小栗君が主役というだけで観ました。
2時間ずっと真顔でした。
が、気付かされた、いや改めて感じたことがあります。
大衆演劇・旅芝居のこと、
時代と「カッコイイ」ということ、そして「好き嫌いといい悪い」について。

画像


カッコよく今風な映画でした。
人気コミックの実写化って今流行り。
その中でも原作ファンからみてクオリティが高いそうです。
確かに。原作は知らないのですが
知っている人は観た後仲間内で盛り上がれるだろうなーという要素を感じました。
また原作ファンでなくても楽しめる要素はもうひとつ。
出演しているイマドキの俳優さんたちのファンは絶対嬉しい。
お気に入りたちがカッコイイコスチュームに身を包み、
テンポよくイキイキ芝居してる姿は絶対に嬉しく楽しいだろうと思いました。
主演の小栗旬くんは他の人気役者らの「座長」として人気漫画の世界をホント楽しく具現化してました。
エンタメ世界の中でイキイキと楽しく生き、気持ちよくカッコよかったです。
キャラと役者の魅力をうまく生きていて。
オタク的に楽しく盛り上がれる小ネタやギャグもたくさん挟んでいて。
要所要所にカッコよくキメるところはキメられていて。
スピーディーで飽きさせず最後までいって。
完璧や。楽しいとカッコイイが溢れていました、娯楽作としてよく出来ていました。
けれど私の頭の中には何も残りませんでした、心にはもっと残りませんでした。

そりゃそうです。

私は「人間」を感じるものが好きです。
人間がとことん描かれているものが好きです。
人間の奥にナカミに興味が尽きません。
だから時に楽しくなかったり美しくなかったりカッコよくなかったりするものにも触れたい。
むしろ今はそんなものにより惹かれたり嫌だな苦しいなと思っても触れたいと思う。
魂という言葉は軽くて苦手だけれど、
綺麗やカッコイイだけじゃなく心の深さや人間のややこしさ、
それでも美しさ、愛しさを感じたり考えたりするようなもの、
フィクションでもノンフィクションでも
物語(おはなし)の中の人や作り手の気持ちに触れるような、
グッと、ぐわっとくるような、
観終わった後「人間」というものの面白さとややこしさについて
想いを馳せられるようなものに惹かれてなりません。
そもそもそんな人間が観る映画ではありません。

でもだからって作品が「悪い」「駄目」ではないのです。

観ていてしみじみ思いました。
結局はすべて「好み」「好き嫌い」なのです。
でも「好き嫌い」と「いい悪い」は違います。
みんな面白いものを作ろうとしてる作ってる。
みんな、面白いのです。
それぞれにそれぞれの「好き」がありそれぞれに全部いいところがあるのです。

さらに、「カッコイイ」について気付きました、思いました。
私が思う「かっこいい」は漢字で書きたい。
決して見目麗しいものだけではなく、
むしろナカミや深いところの格好が「いいな」と感じた時「格好いい」と思うし使います。
けれど今回の映画は文字にするなら絶対に「カッコイイ」。
でも決してそれは「格好いい」より劣るとか駄目だという意味ではない、きちんととても「カッコイイ」。
そうして気付きました、いえ、改めて思いました。

「かっこいい、はきっと形を変える」

時代時代に合わせ多くの人が思う「カッコイイ」はその時代時代で変わってゆく。
時代と、歳。
私は歳を重ねてゆく。
世の中の流行は常に若者たちが中心となり回る回す。
たぶん時代を越えても変わらない「かっこいい」ってちゃんとある(ここ、私的にとても重要)
けれど消費されその時代時代の真ん中にいる楽しくとっつきやすい「かっこいい」
つまり「カッコイイ」は時代時代の顔を見せる―つまり「生きている」「生きてゆく」。

旅芝居・大衆演劇も、そうだ。そうなんです。きっと。

時代時代を取り込み、時代時代と生きてゆく時代と大衆の芸能、
芸道邁進!と芸術を追い求める求道者だけが舞台に立つ芸能ではなく、
いい意味で私たち同様に今を生きるふつうの人間が毎日舞台に立つ芸能。
そのふつうの人間が矜持と個性と生きざますべてで「俺の舞台」=「自分だけの舞台」を見せ生きている芸能。
だからこそ本当にそれぞれ様々の舞台がある。
みんな面白いものを作ろうとしてる作ってる。
みんな、面白い。それぞれにそれぞれの「好き」がありそれぞれに全部いいところ(と絵悪いところ)がある。
だから美しくて泥臭くて、綺麗で汚くて、本当に面白い。

だから私はいつも言います。
いろんな劇団、いろんな舞台、いろんなやり方。
好きは好き、嫌いは嫌いでいい、私なぞ好き嫌いの塊です。
けれど自分の「好き嫌い」を過信するのは傲慢かつ野暮の極みです。
自分の「好き」を正しいと思い過ぎて押し付けたり「嫌い」を否定し見て見ぬふりしたり・・・。
多くない?SNS上。みていて苦笑いするほどたくさん見られます。
どうです?あなたは大丈夫ですか?
SNSという場は好きが似た同士が集まりやすく勘違いしやすい場です、
自分(たち)が正しいと酔ってしまえます。
結果、アホが愛で(その時点でもう歪んだ愛だ)無自覚に暴走してしまうのです。
みんな大衆演劇が好き、好きで好きで、愛が募り過ぎているのよね?
だから気持ちが無意識のうちに熱くなる、酔って、暴走するのよね?
でもちょっと落ち着いてみて。
知りもせずに理想論に酔ったり、酔いと勘違いで暴走したり、
その熱と暴走はきっと無意識のうちに誰かをとても傷つけているよ?
好きな大衆演劇・旅芝居の品と格を、好きでたまらないものを、無自覚に落とし傷つけたりもしているよ?
好みじゃない、かもしれないけど、小栗くんはカッコイイやん、まさに旬の、「今」の役者やん、
ねえ、そういうことじゃないかなあ?それでいいんじゃないかなあ?

上映後、隣の女の子たちが「菅田将暉カッコよかったね」と騒いでました。
君らは菅田将暉派か!
いやいや、それはともかくとても楽しそうで嬉しそうで微笑ましくなりました。
私は心の中で謝りました。
ごめんね、隣でずっと真顔で観てて、好き嫌い多い楽しみ下手で。
おねーさんとおばさんの中間の私も今度からこういう時はもうちょっと「予習」してく。
漫画もアニメもイマドキの役者さんたちについてももっと詳しくなって、もっと広い見方を出来るようになる。
駄目ねこんなに凝り固まってちゃ、観方狭い、心狭い、精進だ。

数日後。友人に「銀魂を観た」と伝えると私をよくよく知る彼女は爆笑し、さらに教えてくれました。
「それ、●●座長が好きでよくコスプレしてる」「まじか!」
とほほ。いや、とほほなんで言うたらあきません。とほほはそんなんが好きじゃない私の主観。
「時代」だな。きっとカッコイイんだろうな。好きじゃないけど。でもだから何?いいじゃないか。
苦笑いしたり考えさせられたり。面白いな。銀魂。勉強になりました。ありがとう。
あ、あと、あんま好きじゃなかった岡田将生がこれで嫌いじゃなくなりました。成長。収穫。

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