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zoom RSS 橋のたもとの女とその役者と私-『戻り橋暮色』の笑顔-

<<   作成日時 : 2013/07/22 23:52   >>

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大衆演劇舞踊ショーのテッパン曲のひとつ、
『戻り橋暮色』(大月みやこ)は
西の地で戻ってはこない男を待つ女の歌です。
この曲を踊る好きな役者を観て、思わずグッと来るのはココやない?
≪一人前に愛されるほど綺麗な女じゃないけれど≫
そこに見えるのは思わず己を照らし合わせるような共感?
けれどもワシ、自意識過剰な若ゾーである
ヒネクレ物書き桃が思わずグッと来てしまったのはココやねん。
≪ヤクザな人と皆が恐れ背中の傷跡見たけれどそれは心の古い傷≫
この曲を踊るおっちゃん≠観て、
あ、好きな役者かどうかも未だに解らないけど、
てか背中に傷なんてないやろのに、なぜか思わず、ね。

そこにおるのは橋のたもとで待つ女の人であり、歳くったベテランの役者でした。
己の元を通り過ぎていった男を想う女の人でありながら、今はちょっとしんどいところにおる男の役者でした。
どちらもが現れては消え、どちらもがパーセンテージで舞台に居り、笑っていました。
しんどそぉな中。ふと、笑顔を見せていました。寂しげに。でも逞しく。

「ちょっとブリッコしすぎた(笑)」
「ううん、あの笑顔がエエと思いましたワシ!」

ワシは言うてもうたことがあります。
「ワシ、若い頃のおっちゃん≠フ舞台は、たぶん、めっちゃ嫌いやったと思う」
いや、何回も言うたことがあります。
「ワシ、昔のおっちゃん♀マてても、たぶんこんなここまで追ってへんかったと思う」
返ってきた答えは、鼻で笑いながら「フン」
でも一度だけこう返ってきたこともある、笑顔で「うん、俺も今の方が好き」

戻りたいですか? 戻ったら色々やり直しますか?
いやァ、あなたはきっと戻っても同じように生きてるとワシは思います。あ、すみません。
良かったね、良くねぇかね、あ、いや、どっちやろね、わからんね。

何年かぶりに『戻り橋暮色』を踊り終わったらしい狸オヤジはポロッと言いました、「楽しかった」。
きっと何の含みもなくぽろっと思いつくまま言うただけやけどワシはそれが楽しかった。

おっちゃん=Aあ、間違った、橋のたもとのおねーさん。ワシはあなたの今逞しく生きる笑顔が好きなのです。
だってもう戻りたくても戻れないのだから。それは紛れもないゲンジツなのだから。

画像


しんどい中ニッコリ笑う男と女を観て、ワシも笑顔で劇場を後にしました。
ありもしない傷を見たような気になっている自意識過剰の若ゾー物書きは、
「ゾクゾクした!」などとナマイキを言い残し、
ひとり、「ワシも戻れんぞ戻らんぞ、今なら戻れるか戻ろうかしらいやァ戻らんな」なぁーんて、笑いながら。

わー! ワシ! 気持ち悪! (笑)

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書くのが遅くなりました、5月に観た1本です。
先々月、5月21日昼、博多新劇座にて。
ワシが勝手に追いかけ、私淑する【『さのさ』のお殿様】であり、今は【『男』の殿様】です。

3年前に書いたこの記事【あなたの橋ものがたり -『戻り橋暮色』-
そして昨年書いたこの記事【女形・切なさという≪プロの技≫ -『くらやみ橋から』-】もよろしければご一緒に(ペコリ、いや、大きゅう頭下げる仕草)

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