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zoom RSS ある「お徳」のお話 -大衆演劇の「お徳」、大衆演劇と「お徳」-

<<   作成日時 : 2013/08/13 20:08   >>

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今からするのは「お徳」のお話、
ワシが大好きな役者の、ワシが大好きな「お徳」の話。
お徳とは、ご存知『残菊物語』の薄幸のヒロイン、
大好きな役者菊之助の為に生きて愛して尽くして散った女。
それを踊ったのは今や腐れ縁となった或る役者、私的にゃ師匠(せんせい)である役者。
これはワシとそのお徳の、いや、名優とそれを見る人の素敵な腐れ縁のお話です。

忘れもせぇへん3年前、
決死の覚悟で声をかけてから初めて観た女形がお徳でした。
その時、お徳はラストでニヤリと笑いました。
「音羽屋〜」と切なく叫びながらもこちらに手を伸ばしました。

あれ、半分はお徳やったけど半分はオッサンやった。

半分は幸薄い女やったけれど、半分は百戦錬磨の、THEプロなベテラン役者さん。
曲の世界に入りながらも、ジッと客席を見ていた。
ナマイキばかり言うワシが魅入っとることを、
お徳になりながらも役者の冷静な目で見て、ニヤリ会心の笑みを浮かべてた、そして手招いたんだ。

これ、これこそ、≪大衆演劇≫の「お徳」だ ―招かれた=I

この時ワシは決めました。
この凄ぇ役者さんを観てゆこう。いや、この素敵に手強い役者さんにとって、
ワシ、お徳になりたい、なってやろうって。

『残菊物語』のヒロイン・乳母のお徳と役者菊之助の深い仲は、
お徳が菊之助の舞台を真摯に観て、ハッキリ物を言うたことがきっかけで始まります。
そこから菊之助とお徳は舞台を愛する者長い長い花道までの道を歩みます。
結果、菊之助は紆余曲折の末、役者として最高の花を咲かせます。
お徳は、その船乗り込み最高ハイライトを観ることなく病で亡くなってしまう。
けれど、そこにあるのは単なる悲恋のメロドラマではない。
むしろ悲しいけれどもハッピーエンドだとワシは思います。
死んでまうよ、そりゃ。けれどサ、これ、最高にええ関係、最高の結末じゃァないかしら?!

ワシはもちろん役者の乳母でもなければ、
舞台を愛しはすれども恋愛関係エロい関係とは無縁です(笑)
そう、ワシは一匹のチョケたアホ、キチガイみたいに舞台と書く事が好きな物書き、
色気よりも舞台と書く事が好きなのだから可愛げもへったくれもありません。
でもそういう色っぽい意味ではなく、でも! そういう意味で、お徳になろう、なりたい。
死んでまうのは嫌やけど、でも! そういう意味で、お徳になろう、なりたい。

そうして3年。
バテて半年休んだりしながらも3年。
劇団内の状況も舞台も色々変わったり、
いつまで経っても追っかけ慣れないこの長いような短いような期間を経て、
先日、3年ぶりのお徳に会えました。
正直劇団が色々しんどそうな中、正直御本人もちょいしんどそうな中、
だからそこには本当にリアルなお徳が居りました。ニヤリなぞしてませんでした。
しかし、お徳は4年前と比べてもっと地味な衣裳を「敢えて」着てきました。
なぜならお徳だから。菊之助の為愛して尽くして散った女だからボロボロなんだ。
うわぁ、やっぱり勝てねぇ!怖ぇ!格好いい。

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画像


そしてこの日。お徳の口からはお徳は封印する宣言が出ました。
なぜなら今回で己でもだいぶ満足したから。うん、ワシも満足。

さぁ、これからはワシがもっと、ほんまに、お徳になる番。
なれるかなぁ。うーん、一生かかってもなれへんかもなぁ。
でも…なる。観ることで。 書くことで。

だからこれはお徳とお徳のお話、そう、これまでとこれからのお徳とお徳のお話です。
大好きな役者さんの、大好きな「お徳」、
いや、勝手に追いかけずっと勝手に好きなワシの大衆演劇の師匠(せんせい)のお徳、
きっと一生敵わん、で、きっとそのままワシバテて死ぬ。わぉ、それぞリアルお徳?!
ちなみにそんなお徳はワシの事は好きではなく「うっとーしー」だのなんだのかんだの(笑)、
でも「嫌いではない(笑)」そうです。
うーん、やっぱ、全然お徳じゃないのかも、なんにも、どっちも(笑)


(追記)
その後、結局封印はせず。(!!)
ワシが知る限りでも何度か踊っていました。
ワシも幾度か目にしました。
あ、お徳だから、お徳だからこそ、その際、幾度か言い合いになった事もありました。
うはははは。また、踊るかな?まだ、踊るかな?(笑)


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6月21日、夜、玄海ロイヤルホテルにて。

そして3年前の記事はコチラ、【村松梢風原作「残菊物語」より、見城たかしの「お徳」

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