桃花舞台

アクセスカウンタ

zoom RSS ワシ、物書き桃と大衆演劇 -Blog再開御挨拶に代えて、改めて-

<<   作成日時 : 2014/06/09 03:18   >>

ナイス ブログ気持玉 8 / トラックバック 1 / コメント 8

画像ワシが初めて大衆演劇を観たのは大学最後の年でした。
浅草喜劇を扱った台本を
学生演劇卒業公演で演出する参考資料として、
また当時通いだしていた喜劇台本のシナリオの参考として
実家近くの新開地劇場へ飛び込んだのがきっかけです。
ワシはその「演劇舞台」に魅了されました。
と、同時に・・・
ワシはその「演劇舞台」を作り出す人々の
「人間舞台」にも魅了されました。

舞台を観たワシが一番「ぎゃっ」となったのはある女形。
イケメンたちが何人も踊った後、
最後から二番目、
若くない役者さんが
あきらかに毒婦な鬘、衣裳、独特のワルっぽい化粧を施し、
ドロッドロ隠微な夜叉不倫ソングで「ニヤリ…!」
サビの「ここっ!」ってリズムの瞬間、
劇場のスクリーンが真っ赤に染まり、「ニヤリ…!」
なんて俗っぽい。なんてワルっぽい。これはいい意味。
これこそ「芸」だ。「芸能」だ。このひとは、こいつらは「プロ」だ。
ゾクゾクしました。

さらにワシが舞台と同じくらい衝撃を受けたのはあの空間そのもの。
観ていて何度もドン引きとゾクゾクの鳥肌が立ち、
訳わかんなくてゲラゲラ笑いながら、心熱くなりました。
「なんでやねん」「何やねん」
入口に大きな女形の絵がドッカーンと描かれた場末の劇場、
その中に年末の真っ昼間、「どっから湧いてきてん?!」くらい
沢山のオバハンとおねぇはんがギュウギュウ詰め、
その視線の先には白塗りのめっちゃ綺麗な男の子が女形姿で、
演歌だけやなくドリカムとか島谷ひとみとかの曲合わせてニコニコ踊ってる。
うわ、そこに年末平日真っ昼間にフツーのオバハンがお札ねじ込んでる!
そのお札を当然のように胸や帯にしながら役者さんたちはほんまにええ笑顔で踊ってる!

―ここにはきっと、≪人間≫がある。
  舞台上の「虚」、お芝居の中のドラマ。
 それを生み出す「実」、役者さんのドラマ、観るお客さんのドラマ。
  濃い、濃い、人間が見られる世界がここにはきっと全てある―

ワシは幼い頃から自他共に認める「舞台」(芝居、演劇、歌)オタクです。
厳しくちゃんとしながらもちょっと風変わりな家から逃れるように
歌舞伎、商業演劇、ミュージカル、小劇場、学生演劇、漫才、落語、大道芸…
数珠つなぎに観てゆきハマり己も演じたり演出したり書いたりして関わって来ました。
と、同時に、ワシは常に「書いて」生きてきました。
そんな「演劇」と「物書き」で生きてきたワシだからこそ、
「演劇舞台」と「人間舞台」、どちらもに溢れた≪大衆演劇≫に接し鳥肌が立ったのです。

「見つけた!これや!」

あれから10年、たった10年。
大御所役者方にも芝居論や歌解釈をふっかけるほど
「作品至上主義」な演劇マニアのワシですが
やはりこの世界は舞台だけを観て批評するだけでは語り切らんと感じます。
この「舞台=生活=人生=旅」、
つまり「生」の演劇は人間そのもの、
≪生活≫だからこそ現れ、舞台に滲む悲喜こもごも抜きに舞台は語れない、
語るのはいくらお金を払って観に来ているからと云え、
客の一方的かつ傲慢やないかとワシは思うのです。

演劇(観劇)と物書きをライフワークにしていたワシが
本気で書きもので食って生きていこうと決めた学生時代、
現在の師匠のひとりにあたる元新聞記者のエッセイスト氏に学んだ事は
「自分の目と耳と足で稼いだ「人間」を≪読み物(not論文、notカタい文、
誰もがわかる言葉で、深く、楽しく、読めるもの)≫として書け」でした。
その後、大阪では知らない人のない喜劇作家の師匠に学んだ事は
「アタマやなく心で、字やなく心を書け」でした。

自分の求める理想像だけを舞台にみて書くのはラクだし安全だし気持ちええでしょう。
また適度な賢い距離感をとり書くルポは格好いいし格好がつくし安全でしょう。
物書きとしてこの世界でもお仕事をさせて頂くようになった今では
肩書きや権限を生かすともっとラクに立ち回る事も出来るかもしれません。
でも、ワシは、もっと皆と一緒の位置で一緒に、しんどいめもしながら追い、記したい。
役者さんともお客さんとも一緒に泣いて笑いながら、
好きな人らともムカつく人らとも理解不能な人らとも共に同じ位置で、
芝居中と舞台上に滲み、漏れる全てのドラマを感じ、浸り、記してゆきたいと思うのです。
この凄ぇ舞台を見せる人生の旅人たちとそれを愛する人たちのドラマを記してゆきたいと思うのです。
あ、いや、そんなん一生かかっても出来るかわからへんねやけどさ、ま、ぼちぼちね(笑)

と云う事でBlog再開御挨拶に代えて、改めて。

今後もどうぞよろしくね♪

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 8
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
ガッツ(がんばれ!) ガッツ(がんばれ!)
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
しょーーもなさ、つまりは清濁併せ呑む虚実皮膜の人生(舞台)の魅力
ありがたいことに、 大衆演劇を追いかけて13年ちょい、 大学のゼミで講義をさせて頂いたり、 また個人的に授業ではないが話をさせて頂く機会が増えた。 そんなとき私は≪しょーーーーもない話≫もよくする。 いや、敢えてその方が多いこともある。 うつくしくない話、ゲスな話、アホな話、俗っぽい話、 己の理想の目だけで追っていれば気にも止めないような話、 ともすればただのワイドショー的な話、しょーーーーもない話、 そんななんちゃない話を、わははと、敢えて。 ...続きを見る
桃花舞台
2017/01/14 21:16

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
お元気ですか?ブログ再開おめでとうございます。楽しみにしていたので再開嬉しいです。

私事ですが、4/3に元気な男の子を出産しました。
名前は「諒(りょう)」です。某女優さんと同じ名前です^^

しばらく観劇に行けないので、桃さんのブログで楽しませてもらいます♪^^

2014/06/09 17:02
桃さん、ずいぶん長いお休みでしたね〜。再開オメデトウ。
いつも桃さんのブログには、刺激を受けていましたよ。
なるほど、そんな風に感じるのか〜ふむふむ。
それが知らず知らず我が身に浸透して、おかげさまでいつのまにか観劇のキャパが広がったようです。

先日、某センターで遭遇した座長さん。(岩盤浴が目的だったのです)40過ぎたいいオッサンなのに、いつも女形の衣裳はリボンにフリルに造花がいっぱい。
色もピンクに赤にキラキラ路線。

湯田中温泉に「十五世羽左衛門」の足跡を訪ねたばかりの
ノーブルなワタクシ(爆笑)としては、いつもなら「勘弁してよ〜」と黙殺する
ところ。
しかしそのとき、羽飾りの下の一瞬のクールな視線に釘付けになりました。
すべてが計算され、作り出されたキャラだと悟ったのです。
おばさま達の「キャワユーイ」という声にも愛想よく応えているのですが、
あのコスチュームで、あの曲で、なんとぜんぜん下品ではないのです。
それってすごいな〜と思いました。
「おぬし〜やるな〜」とアイコンタクトを送ると〜殺気の火花がぱちばち〜(嘘です)
でも、その座長さんにとっても興味がわきました。
これまでのワタクシには考えられなかったかも。
完全に桃先生の人間観察、役者観察の影響ですな〜。

これからもすてきな文章でワタクシ達の、観劇の愉しみを広げてくださいませ〜。
孝玉ばあさん
2014/06/09 21:23
桃花舞台の木戸がいつ開くのかなぁ〜と
何度も
そして今日も空振りかなと

ウレシイですねぇ
木戸が開いて
楽しみにしてます

九段下
2014/06/10 03:25
おめでとうございます!
素敵な報告ありがとうございます。
また改めて直接お礼申し上げさせて下さいね!

特定の劇団や特定の役者さんのいわゆる「レポ」
(この言葉嫌い。笑)はもう書く事がないと思います。
が、また楽しんで頂けたら嬉しいです。
夏さんとも不思議で長いお付き合いですものね。
今後とも相変わらずのワシですが宜しくお願い致しますね。
桃♪⇒夏さま
2014/06/10 23:01
ある若くはない役者さんが
若い洋風の鬘に
若い子みたいなキラキラの帯をPOPな結び方で
サーティーワンワイスクリームみたいな裾引きで
若い子のバラードを踊るのをよく目にします。

きもちわる。
嫌いです。

数少ない女形の機会やのに。
正統派を本気でやられたら
客席中をハッとさせる力の方やのに。
洋も似合うが日本の、
和の、「陰」の雰囲気の歌を
気ぃ入れて踊られると
ゾクッとさせるような魅力がある
(と私は思う)のに。

でも、それはお客様のリクエストかもしれない。
なら、お客様を大事にするプロの仕事だ。
それは「矜持あるサービス精神」の舞台だ。

または…
役者という毎日を人生を人に観られる仕事。
もしかしたら私たち一般人よりもずっと「若くありたい」
「若く見られたい」気持ちは大きいかもしれない。
そう、「戦って」おられるのかもしれない。

でも、嫌い。

好き嫌いの激しい大人げのない私は正直
イントロの時点で観るテンション下がりますし、
舞台に現れる「作品」としてはもうホント嫌いだし
好きにはなれそうにもないし、きっとなれません(笑)

でも、でも、嫌いで終わるなんて人間が小さい、
観方が狭い、何も解っていない、観る資格ない、観る力全然ない。

その曲その格好の「作品」でも同じ舞台は二度とない。
同じ曲同じ支度でもテンション、気合、「今」だからこそを感じたい。
今、出会ったこの「作品」=今のその役者の人生を感じたい。
それって悲喜こもごも楽しく面白い大衆演劇の魅力やないかなぁと思うのです。

(一度「嫌いやけどホンマに良かった!」と生意気言いました。笑)

いつもコメントから滲む只者ではない感に
こちらこそ刺激を受けています。
一緒に楽しんで参りましょう。
桃♪⇒孝玉ばあさん様
2014/06/10 23:41
何度も叩いて頂いたお陰で
そろりそろりと開き出しました。
いつもいつも感謝の気持ちでいっぱいです。

面白い劇場やセンター、
面白い役者さん、
摩訶不思議や客席や舞台、
書きたい事はいっぱいです。
力つけて、雑文書いて銭稼ぎながら、
ずっとずっと書いて参ります。
九段下からハッパかけてやって下い。
見守って下さい。
今後ともどうぞ宜しくお願い致しますね。
桃♪⇒九段下さま
2014/06/10 23:44
初めての書き込みです 桃さんのプログ初めて見た時から興味持ち拝見してました 暫くお休みすると言う事だったので再開嬉しいです 大衆演劇いいですよねぇ〜 私の好きだった役者さんは辞めたらしく残念です 色々有るんでしようね これからも桃さんのプログ楽しみにしてます。
名古屋より
2014/06/22 19:31
コメントありがとうございます。
ずっと読んで頂き、応援のコメント頂き、とても嬉しいです。
お好きな役者さん、辞められたのですね。残念ですね。
お気持ちとてもわかります。
これからも楽しんで頂けるものが書けるよう精進致します!
桃♪⇒名古屋より様
2014/07/01 19:04

コメントする help

ニックネーム
本 文
ワシ、物書き桃と大衆演劇 -Blog再開御挨拶に代えて、改めて- 桃花舞台/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる